【西海岸のウッディワゴン】ビュイック・センチュリー、パッカード110、フォード・スーパーデラックス 前編

公開 : 2021.01.30 07:25

馬車を手掛けていたコーチビルダー

さらに1938年、大きな改良が施される。フロントグリルの水平バーが減らされるなど、見た目の変化は小さかったが、内部の進化が著しかった。

旧式になっていたIフレーム構造は、強固なXフレーム構造へ一新。リアサスペンションはコイルスプリングになり、木製ボディで重量が増加すると揺れは大きかったものの、滑らかな乗り心地を獲得していた。

ビュイック・センチュリー・エステートワゴン/パッカード110ステーションワゴン/フォード・スーパーデラックス・ウッディワゴン
ビュイック・センチュリー・エステートワゴン/パッカード110ステーションワゴン/フォード・スーパーデラックス・ウッディワゴン

ダイナフラッシュ・エンジンは新しいピストンに置き換えられ、圧縮比を高めてパワーを向上。最高出力は143psに届いた。

ドニー・クレビエのコレクションとなるビュイック・センチュリーがデトロイトのフィッシャー・ボディ工場を旅立ったのは1938年。ニュージャージー州のジョセフ・ワイルドエンジャー社でコーチビルドを受ける。その頃、ウッディの人気は下火傾向に入っていた。

ジョセフ・ワイルドエンジャー社は、ハンガリーで馬車の製造をしていたのが起源。1910年にアメリカへ移住すると、木製ボディの製造を手掛けるようになる。1922年に会社を設立するまでに、フォード・モデルT向けのボディなどで経験を積んでいた。

以降、500台以上のステーションワゴン・ボディを製造。多くはフォード・モデルTやAなど、安価なモデルがベースとなっていたが、ピアスアローやキャディラック、ビュイックなど高級ブランドのクルマを請けることも。

しかし世界恐慌のあおりを受け、ジョセフ・ワイルドエンジャー社は倒産してしまう。

この続きは後編にて。

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