【カローラ・ツーリングのOEM】スズキ・スウェイスへ英国試乗 良い道具的なクルマ

公開 : 2021.01.27 10:25  更新 : 2021.01.28 16:58

実力に優れるトヨタ・カローラ・ツーリングのOEMとなるスズキ・スウェイス。ベース車の特徴を受け継ぐ、魅力的な選択肢だと英国編集部は評価します。

拡大するトヨタとのパートナーシップ

text:Richard Lane(リチャード・レーン)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
今回ご紹介するのは、スズキのクルマだが、スズキっぽくはない。トヨタ由来だからだ。

新しいスズキ・スウェイスは、カローラ・ツーリングスポーツ(カローラ・ツーリング)のエンブレムを張り替えたクルマ。容姿には、見慣れた感じが漂う。

スズキ・スウェイス SZ5(英国仕様)
スズキ・スウェイス SZ5(英国仕様)

ボディだけでなく、システム総合で121psとなるハイブリッド・パワートレインも、精細の良いTNGAプラットフォームもカローラ・ツーリングと同じ。驚くほど上質感のあるインテリアまで、すべてが共通だといっていい。

このOEM供給を可能としているのが、2019年に取り決められた資本提携。その結果誕生した初のモデルが、前回AUTOCARでもご紹介したスズキ・アクロス。こちらは、トヨタRAV4をベースとしている。

欧州でもブランドをまたぐモデルが販売されることを、少し不思議に思うかもしれない。その理由は、スウェイスを売ることで、スズキはモデル平均でのCO2排出量を削減できるから。トップグレードのスウェイス SZ5でも、CO2の排出量は99g/kmしかない。

CO2の排出量に対する規制は、トヨタの影響力を拡大し続けることになる。トヨタは、スバルとも長期的パートナーシップを結んでいることはご存知だろう。

さらに2023年には、マツダからもトヨタ・ヤリス・ハイブリッドを「2」としたコンパクト・ハッチバックが発表される見込み。こちらは、スタイリングにもより多くの手が入るようだ。

開発コストの上昇も避けられない中で、自動車メーカー間のコラボレーションは一般化してくのだろう。トヨタに限らず。

素性の良いトヨタのTNGAプラットフォーム

スズキ・スウェイスのドライビング体験は、当然だがカローラ・ツーリングと違わない。16インチのアルミホイールを履き、見た目はカローラより少し大人しい。派手さが強調される傾向のある昨今の自動車だが、スウェイスのチョイスは評価したいところ。

トップグレードのSZ5でも、英国での価格は3万ポンド(420万円)以下。それでいて装備はかなり充実している。

スズキ・スウェイス SZ5(英国仕様)
スズキ・スウェイス SZ5(英国仕様)

リアカメラとパワー・テールゲートのほか、ヒーター内蔵のステアリングホイールに、スマートフォンのワイヤレス充電機能も付いている。インテリアデザインはスマートで居心地も良い。シートはファブリックのみで、レザー張りは選べない。

インフォテインメント・システムの完成度は、欧州製ライバルには及ばない。スマートフォンとのミラーリングをサポートするから、ナビ機能などを補完してくれるだろう。

スウェイスで走り出してみると、期待値が低かったからか、うれしい驚きがあった。まず、サスペンションを設定したトヨタの技術者が、乗り心地をしっかり理解している。

締まりの弱い場面もあるものの、流れの速い幹線道路でも郊外の道でも、ボディの揺れはよく抑え込まれている。同時にシャシーバランスも高い。TNGAプラットフォームをベースとする、多くのクルマで共通する特徴だ。

ステアリングホイールのフィーリングは淡白で、エンジンとCVTがうまく同調しないものの、活発に走らせられなくもない。もちろん、この1.8Lエンジンもトヨタ製。

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