【イエローバードの再来以上】ルーフCTR アニバーサリーへ試乗 1200kgに710ps 後編

公開 : 2021.02.22 19:05

アナログでダイナミクスに満ち溢れている

マクラーレンF1に近いことを、ルーフCTRは実行できる。数字を比べてみると、その事実に納得できる。

2台はボディサイズやスペックがとても近い。車重は乾燥状態で1200kgほど。ルーフがベンチマークとした911 GT2 RSより270kgも軽い。1987年のイエローバードと比べると、50kgしか重くない。この重量に、710psと89.5kg-mだ。

ルーフCTR アニバーサリー(欧州仕様)
ルーフCTR アニバーサリー(欧州仕様)

ルーフCTRの英国での価格は、75万ポンド(1億800万円)から。しかし、生産予定のCTRはすべて商談が進んでいるという。予算の都合が付くなら、4.0L自然吸気のSCRならまだ余裕がある。CTRより安く、さらにエキサイティングなはず。

CTRでもCSRでも、どちらのルーフも桁外れなものに違いはない。カリスマ的で怒涛的に速く、アナログでダイナミクスに満ち溢れている。

驚くほどの動的性能だが、CTRを仕上げているのは7速MTだと思う。2021年、カーボンファイバー製タブを備えた研ぎ澄まされたスーパーカーは、いくつか存在する。しかし、ドライバーへの要求はルーフほど多くない。

ノーブルM600やポルシェ・カレラGTのように、ドライバーは自らの駆るマシンを理解する必要がある。ルーフCTRをマスターすれば、完全に人とクルマとが1つに結ばれることだろう。

生きていることを、幸せに感じさせる力すらある。チャレンジングでスリリング。凶暴なほどの荒々しさと、豊かなフィーリングが共存している。

試乗時間は短いものだった。それでもルーフCTRのドライビング体験は、忘れることができないものだ。

ルーフCTR アニバーサリー(欧州仕様)のスペック

価格:75万ポンド(1億800万円)
全長:4207mm
全幅:1818mm
全高:1265mm
最高速度:375km/h
0-100km/h加速:3.5秒以下
燃費:7.8km/L
CO2排出量:305g/km
車両重量:1200kg
パワートレイン:水平対向6気筒3600ccツイン・ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:710ps/6750rpm
最大トルク:89.5kg-m/2750-4000rpm
ギアボックス:7速マニュアル

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