経験が活きた電動スクーター ヤマハ・ネオス(NEO’S)へ試乗 クラスベストの完成度

公開 : 2022.05.20 08:25

優れた製造品質と、扱いやすい操縦性。バイクメーカーとしての経験が活きた仕上りを、英国編集部は評価します。

乗用車を置き去りにできる発進加速

今回試乗したのは、電動スクーターのヤマハ・ネオス(NEO’S)。50ccの原付きスクーターに相当し、英国仕様では45km/hに最高速度が制限されている。取外し可能な駆動用バッテリーを搭載し、航続距離は38kmがうたわれている。

英国価格は3005ポンド(約50万円)と、電動スクーターとしてはお手頃。月額約40ポンド(約7000円)でリースすることもできる。毎月の呑み代を数回削れば、充分まかなえる金額といえる。

ヤマハ・ネオス(NEO’S/欧州仕様)
ヤマハ・ネオス(NEO’S/欧州仕様)

2022年3月、ヤマハは電動化に対する未来像を発表し、次のステップを進み始めた。今回試乗したネオスは、その最初のモデルとなる。オランダ・アムステルダムで、仕上りを確かめてみた。

ネオスは新設計となるが、シート下に収納ボックスが備わる点は従来のスクーター的。だが、クルマのドライビングモードに当たる、ライディングモードは2種類が用意され、キーレス・イグニションを装備する。タイヤは大きめの13インチを履く。

バッテリーの充電時間は、英国家庭のコンセントなら0-100%で約8時間。20-80%なら約4時間でまかなえる。急速充電機能は備わらない。ブルートゥースによるスマートフォンとの接続機能も付いている。

最高速度は45km/hでリミッターが掛かるが、平坦な場所でフルスロットルを与えて、46km/hまでは出せた。最初の50m程度は、非常に勢いよくスタートダッシュを決めてくれる。赤信号からの発進時は、乗用車を置き去りにできるほど。

航続距離はバッテリー2本で67km

エコ・モードを選択すると、最高速度は40km/hに制限される。一部の都市では、むしろ好都合な場合もあるだろう。エコ・モードとノーマル・モードとの切り替えは、簡単にできる。

自転車やスクーターに対しての道路整備が進んだアムステルダムでは、45km/hの制限速度でも不満は特に感じられなかった。だが、ロンドン中心部ではもっと速く走りたいと感じるかもしれない。

ヤマハ・ネオス(NEO’S/欧州仕様)
ヤマハ・ネオス(NEO’S/欧州仕様)

ネオスの航続距離はノーマル・モードで最長37km、エコ・モードで38.6kmが主張されている。1本8kgある駆動用バッテリーは2本まで搭載でき、その場合は67kmまで走れる。英国では980ポンド(約16万円)のオプションだ。

駆動用バッテリーの残量が20%へ低下すると、タートル・モードへ切り替わり、消費電力を可能な限り抑えてくれる。その状態で、30kmほどは走れるという。

今回の試乗車には、2本のバッテリーが搭載され快調だった。1本目のバッテリーがタートル・モードになる手前で、自動的に2本目のバッテリーへ切り替わる。

小さなメーター用モニターがハンドル中心部に据えられ、バッテリーの残量を確認できる。だが、航続距離は表示されない。マイライド・ヤマハと呼ばれる、スマートフォン用アプリで確かめる必要がある。

このアプリは使い勝手が良く、簡単にネオスと接続できるだけでなく、航続距離も正確にわかる。バイクはコーナリング時にボディを傾けるが、そのリーン角度も確認できる。ネオス仲間とルートを共有することも可能だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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