Ferrari Le 250 Tornano a Casa

2014.2014.7.4-12

text & photo:Jun-ichiro Hiramatsu (平松潤一郎)

 
「Ferrari Le 250 Tornano a Casa:フェラーリ250 生まれ故郷に帰る」と称されたこのツアーは、香港出身でロンドン在住の世界的なフェラーリ愛好家ブランドン・ワン氏の主催で行われた。

ジョアキーノ・コロンボと彼の後継者が開発したV型12気筒3ℓエンジンは、250シリーズのGTカーや2座席レーシングカーに搭載され、フェラーリに数多くの勝利をもたらした。この時期最も多くの250が活躍したのがル・マン24時間レースで、ここから250で一路マラネッロまで走ろうと言う主旨のツアーだ。

このツアーにはもうひとつの大きな目的があった。参加者は2台の250と親子2世代で参加し、親の情熱を子に継承し、さらにオーナー同士は勿論2世間の親交も深めようというもの。世界中から16ファミリー合計48名、24台の250が参加し、日本からは唯一平松ファミリー4名が1961年250GT SWB で加わった。

7月5日のル・マン、クラシック内でのデモランからスタートした。単に走るだけのツアーと違いリヨンでは3泊し、ワインのシャトー巡りなどが用意された。

その後イタリアのサンレモに移動。今回のツアーで実際に250を運転するのは快適なルートだけ。このために6台積みのフル・トレーラーが4台、1台で参加したオーナーのために2台の250GTEと最新のFFが3台、3台のミニバス等が周到に用意されていた。

サンレモで2泊した後、フェラーリの聖地マラネッロを目指した。フィオラノ・トラックを走行し全員で記念撮影を行い、故郷への到着を喜んだ。ツアー最後のガラ・ディナーにフェラーリ社は、何とエンツォが生まれ育った古い建物の中に会場を設け招いてくれた。まさにオーナーも故郷に着いた瞬間であった。

  • ル・マン・クラシックのパドックに設けられたフェラーリ社のテントは、往年のファクトリーをイメージしたもの。その前に参加車が並べられた。

  • ル・マンのコースを走る250の一団、250テスタロッサを先頭に250GTカルフォルニア・スパイダー、250GTO、250GT SWBなどが駆け抜けた。

  • ル・マンの南東80kmほどのトゥール郊外モンバゾンにあるシャトー・ダルティニーに宿泊。シャトーの前でツアー2日目の出発の準備をする各車。

  • アルプス山中にある砦の町がブリアンソンだ。17世紀にオーストリアの侵攻に備えるために築城され、世界遺産に登録されている。ここでは昼食を楽しんだ。

  • ツアー後半はリビエラ海岸の保養地サンレモに滞在。5ツ星のロイヤル・ホテルの前で、夏の陽光を浴びる2台の250TRを始めとする参加車達。

  • 今回のゴールとなったフィオラノ・トラックで記念撮影。ゼッケン24の250GTOの後ろに立つのが、今回のツアーを主催したブランドン・ワン氏。

  • フェラーリ250テスタロッサは2台が参加。

  • フェラーリ250GTO。

  • フェラーリ250GT SWB。

  • 250GT SWBベルトーネはワンオフのスタディモデル。

  • フェラーリ250GT LWBカルフォルニア・スパイダー

  • フェラーリ250GT ザガート。

  • LMBボディを備えるフェラーリ250GTO。

  • フェラーリ250GT LWB インテリム。

  • フェラーリ250GT ルッソ。

  • フェラーリ250GTE 2+2。

  • フェラーリ250GT LWB コンペティツィオーネ(TdF)。

  • フェラーリ250GT カブリオレ・ピニンファリーナ・シリーズ1。

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