完熟のホットハッチ! フォルクスワーゲン・ゴルフ『GTI』と『R』の話(前編)【日本版編集長コラム #78】

公開 : 2026.04.19 12:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第78回は『フォルクスワーゲン・ゴルフGTI&R』の話、その前編です。

今年はゴルフGTIデビュー50周年

フォルクスワーゲン・ゴルフGTI。

筆者のような1980年代ホットハッチに憧れる世代にとって、これはパワーワードのひとつだ。初代GTIは1976年にデビューしており、今年はちょうど50周年となる。

キングズレッドメタリックのフォルクスワーゲン・ゴルフGTIから取材スタート。
キングズレッドメタリックのフォルクスワーゲン・ゴルフGTIから取材スタート。    平井大介

ドイツ本国では『GTIエディション50』と呼ばれる特別仕様も登場し、歴代最強となる325psのパワーユニットを搭載。ニュルブルクリンクの一部区間では、911のGT系に匹敵するほどの実力だという。

それを知って抱いたのが、「ゴルフGTIに乗りたい」という想いであった。そこで今回はGTIに加え、まだ乗ったことのない新型ゴルフRと続けて取材することで、『スポーツ・ゴルフ』をじっくりと味わうという趣旨である。まずは、キングズレッドメタリックのGTIから取材がスタートした。

室内に乗り込むと、ステアリングとシートに赤いステッチが使用され、シート自体がタータンチェックとなる、GTIでは王道となる組み合わせが目に入ってきた。シートバックには赤くGTIの文字が刺繍され、(設定変更はできるものの)イルミネーションも赤くなっており、内外装はまさに赤備えといった様相で心が自然と熱くなる。

ゴルフ自体が持つ使い勝手のよさ

乗り始めて最初に思ったのは、実はゴルフ自体が持つ日常的な使い勝手のよさであった。

登場した当時は「大きすぎる」という声もあったディスプレイは解像度が高く、視認性の高さが際立つ。個人的な使用環境では、ブルートゥースで接続するオーディオ再生のスムーズさも特筆すべき点だった。再接続が苦手なクルマは意外と多いのだ。

ゴルフGTIらしく、タータンチェックと赤いステッチが特徴となる室内。
ゴルフGTIらしく、タータンチェックと赤いステッチが特徴となる室内。    平井大介

スマートモードを持つエアコンは、取材した期間が結構寒かったので『足元を暖める』というスイッチが有難かった。室温に応じて自動的にステアリングとシートヒーターが入る機能も自然な効き方で、装備のための装備ではなく、人に寄り添った上で考えた機能と感じられる。

シートの座り心地もしっくりきて、「ゴルフっていいクルマだなぁ」と街中を流していてじわじわと思い始めた。室内の広さを優先したのか荷室が若干狭い気がして、そういった向きにはヴァリアント=ワゴンとなるわけだが、残念ながらGTIはハッチバックのみの設定となる。

惜しいと感じたのは、標準装着されるナビゲーションの使い勝手がよくないこと。インターフェイスがわかりにくく、音声案内も若干カタコトに聞こえる日本語なのは気になった。また、IDAと呼ばれる音声認識もクセがあるようで、今回の取材期間では使いこなすことができなかった。

いずれも慣れなのかもしれないが、わりと早い段階でアップルカープレイに切り替えてしまった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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