フォードの血が流れる2代目 フォルクスワーゲン・アマロックへ試乗 大手協働で一新 前編

公開 : 2022.12.20 08:25

ほぼすべてのボディパネルはVW独自デザイン

アマロックの開発を主導したのは、レンジャーのアップデートを考えていたフォード。オーストリアで、2018年にスタートしている。ただしエンブレムを張り替えただけの、バッジ・エンジニアリング・モデルとは少々異なる。

外装で共有しているのは、ルーフパネルとドアミラーカバー、ドアハンドルだけ。それ以外のボディパネルは、アマロック独自のデザインとなる。インテリアも基礎構造は共有するものの、雰囲気はだいぶ差別化されている。

フォルクスワーゲン・アマロック 3.0TDI アベンチュラ(南アフリカ仕様)
フォルクスワーゲン・アマロック 3.0TDI アベンチュラ(南アフリカ仕様)

シャシーの開発でも、フォルクスワーゲンの技術者がフォードへ出向し、サスペンションや電動パワーステアリングを仕上げたという。求める品質や洗練性を得るために。

といっても、リア側はリーフスプリングとリジットアクスルという、質実剛健主義の設計ではある。エアサスペンションが支える、トゥアレグのような上質な乗り心地までには届いていない。リアが独立懸架式になる、レンジャー・ラプターとも違う。

ドライブトレインはフォード製。内燃エンジンは170psを発揮する2.0L直4と、204psの2.3L直4、240psの3.0L V6というディーゼルターボが選べる。今回試乗したのは3.0L V6だった。

ちなみに、V6エンジンの必要性はフォルクスワーゲンが主張したそうだ。それを受け、フォードはT6プラットフォームへ手を加え、搭載できるようにした。結果として新型レンジャー・ラプターでも、パワフルなV6ユニットが組み合わされるようになっている。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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