オフローダーの進化に感動 ランドローバー・レンジローバー ネカフ・ジープ 質実か贅沢か 前編

公開 : 2023.07.29 09:45

贅沢さは有能さに影響を与えるのか

最新のレンジローバーへ乗り換えると、飛躍ぶりが面白い。これなら終始平穏で快適に、雪深いスキー場への往復もこなせるだろう。

サスペンションには車高を135mm高くできるエアスプリングが組まれ、リア側には同社初の5リンク式を採用。素晴らしい乗り心地を実現している。

ダークブルーのランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィーと、ダークグリーンのネカフ・ジープ M38A1
ダークブルーのランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィーと、ダークグリーンのネカフ・ジープ M38A1

路面状況に応じてドライブトレインを最適に制御する機能、テレインレスポンス2には6モードが用意され、センターデフとリアデフは電子制御でロック可能。後輪操舵システムも搭載され、最大7.3度までリアタイヤは向きを変える。ローレシオも備わる。

プラグイン・ハイブリッドのパワートレインは、オフロード向きとはいえない。燃費は13.0km/L前後で車格としては悪くないものの、38.2kWhと大きな駆動用バッテリーがシャシー底面に敷かれており、通常より最低地上高が11mm低い。

果たして、贅沢さは有能さに影響を与えるだろうか。使われなくなった採石場で確かめてみよう。

手始めに挑んだのは、急な下り坂。表面が滑らかに削られた岩と、角が残る岩が土の斜面に混在し、なかなか手強そうだ。

レンジローバーですぐに能力を発揮した技術が、4基内蔵されたカメラ。デザイナーのジェリー・マガバーン氏がまとめ上げたスタイリングは特別感を漂わせるが、前端や後端が先細りになっているため、車両四隅の感覚を掴みにくいのだ。

この続きは後編にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ピアス・ワード

    Piers Ward

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジョン・ブラッドショー

    John Bradshaw

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

オフローダーの進化に感動 ランドローバー・レンジローバー ネカフ・ジープ 質実か贅沢かの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

ランドローバー レンジローバーの人気画像