【現実の環境でテスト】アウディQ8 55 eトロン・クワトロSライン 高速道路や峠道で検証

公開 : 2024.01.05 09:17

カタログデータとの看過できない乖離

我が家に来た時点で、試乗車のオドメーターの針は1769kmを指しており、満充電にした時の走行可能距離は389kmであった。川崎を出発して、甲府までは約110kmの行程であるが、標高差が500m近くあるので消費電力は嵩み、到着した時の走行可能距離は241kmに減少していた。

その後、1910km時にアウディの8kWhの充電器で充電を行った。この時の走行可能距離は210kmであった。ここまでの平均燃費は、3.7km/kWhである。

アウディQ8 55 eトロン・クワトロSライン
アウディQ8 55 eトロン・クワトロSライン    笹本健次

2回目の充電は、川崎に戻った時にポルシェの充電器で行った。この時は走行距離2078km/走行可能距離186kmで、電力は約50%の消費であった。充電に要した時間は7時間31分であり、満充電時の走行可能距離は359kmに減少していた。

これは、甲府からの帰路の速度と気温の低下によるヒーターの多用によるものと思うが、冬季とはいえ、カタログデータは501kmであるから、かなりの乖離である。

試乗した車輛の価格は、オプションを含めて税込み1275万円である。

オプションの内容は、インテリアパッケージが24万円/10スポークのアルミホイールが20万円/ダーク・アウディリングス&ブラックスタイリングパッケージが19万円/サイレンスパッケージが30万円で、合計93万円となる。ライベルのメルセデスEQEが1379万7000円/BMW iX xDrive40が1098万円である。

アウディの価格は、3車のちょうど中間であるが、全体の仕上げなどのクオリティを考慮すると、アウディが上位に来るのは間違いない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    笹本健次

    Kenji Sasamoto

    1949年生まれ。趣味の出版社ネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長を務める。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。
  • 撮影

    戎大介

    Daisuke Ebisu

    1972年生まれ。学生時代はゲージュツを志すもネコ・パブリッシングの関連企業に就職し、個人売買情報誌クアントや通信販売SCENA、自社広告などの制作に携わる。その中で取材/撮影から執筆/デザイン/編集までを1人で完パケする仕事スタイルを確立し今に至る。現在は甲府は湯村温泉で半ば隠者となりながら、当サイトのスペシャルショップと常磐ホテルSNS更新で命脈をつなぐ。写真機材はクルマメディアの現場では他に出逢わないPENTAX。

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