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プレミアム・ライバルを凌ぐ フォルクスワーゲンTロックR 300ps

2019.11.04

印象的に高い横方向のグリップ力

試乗したのは南フランスのニース近郊。都市部ではTロックRのスポーティな側面はうまく丸められている。ひと目もさほど引かない。ダンパーの硬さを引き締めると、ボディの上下動は路面の凸凹に応じて感じ取れるようになる。強く揺さぶられて息が詰まるというほどではないけれど。

コンフォートモードでは柔軟性を感じられるが、小さな轍や橋桁の継ぎ目などを通過すると、それなりに騒々しい。それでもアウディSQ2やBMW X2 M35iより遥かに居心地は良い。

フォルクスワーゲンTロックR
フォルクスワーゲンTロックR

混雑したニースの街を抜け出して、内陸の自然公園が広がるコルドゥヴァンスへ続くワインディングへたどり着いた。すべてをレースモードにすると、TロックRは一変する。7速ATの変速ラグは最小限に縮められ、4気筒ターボエンジンは力強さを一気に増す。

何よりもTロックRで最も印象的なのが、横方向のグリップ力の高さ。4輪駆動システム「4モーション」の効果によって、アンダーステアを完全に打ち消している。ステアリングの操舵時の重み付けも素晴らしい。

リアタイヤがアウト側へ振り出される間もなく、フロントタイヤはコーナーの頂点目指して路面に食らいつく。テールがムズがる感覚も掴みやすいが、アスファルトを執拗に掴む粘り強さがTロックRの魅力を高めている。

車高が高いだけにボディーロールも小さくはない。だが素晴らしいルートを、ハイスピードで走らせる気持ちを削ぐほどの傾きではない。

 
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