911の姿をしたモンスター ルーフSCRとCTR アナログ・スーパーカーの挑戦 前編

2019.11.30

964型ポルシェ911の姿をしたモンスター

「(SCRとCTRの)プロジェクトは2012年に始まりました。当時、ジュネーブ・モーターショーでわたしたちはRCTエボを展示していました」 と振り返るリースミュラー。

320km/hの最高速度までチューニングされた964ベースのRCTエボに、大きな反響を期待していなかったルーフ。話題になっただけでなく、その場で数台が売れ、アロイス・ジュニアは現代版964について真剣に考えるようになったという。

ルーフ社のワークショップの様子
ルーフ社のワークショップの様子

そんなSCRとCTRだが、見た目は古い911に似ていても、ほぼすべてが別物。構造的にはポルシェよりもランボルギーニ・アヴェンタドールとの共通点の方が多い。

サスペンションは4輪ともにプッシュロッドによるダブルウイッシュボーン式。シャシーはDTMマシンを製造するファクトリーで製造された、カーボンファイバー製のモノコック。そこにスチール製のサブフレームが組まれている。

モノコック・タブの重量は筆者の体重以下。すべてのボディパネルもカーボンファイバー製で、車重は1200kgに収まる。993型911 GT2とほぼ同じ重量だ。ポルシェ製パーツは964型と993型からの流用となる、窓ガラスとワイパーのみだという。

6速マニュアル・トランスミッションも、大手ZF製の専用品。特注のMTとなると、通常なら信じられないほど高額な代物なはずだが、アロイス・ジュニアの個人的な人脈によって実現できたという。トランスミッションのケースには、「RUF」とエンボス加工されている。

パワーステアリングは油圧アシスト。10年前にポルシェは別れを告げたコンベンショナルなシステムだ。

続きは後編にて。

 
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