欧州最安価クラスのEVへ シトロエン『2CVコンセプト』世界初公開(前編) 1万5000ユーロで2028年の発売目指す
公開 : 2026.10.12 17:05
なぜ今、2CVを復活させるのか?
ガイヨ=ドレヴォン氏は、「さまざまなプロポーションやプラットフォーム、サイズを試しました。どのくらいの大きさにするか、どのくらい小さくするべきか、どこまでレトロにするかといった点で多くの疑問がありましたが、最終的には(2CVの前身である)『TPV』からインスピレーションを得ることにしました。第二次世界大戦直前の革新的な挑戦は驚くべきことであり、わたし達は新型2CVを設計する際、このようなシンプルで、誠実で、優れたエンジニアリングのクルマにするという考え方を持ちたかった」と語っている。
同氏は、今こそ新しい2CVを出す絶好のタイミングだと言う。「世界情勢を見れば、誰もが笑顔を必要としているからです」

1937年のTPVを模して、コンセプトカーをフラットグレーに塗装することも検討したが、「カラフルで居心地が良く、非常に明るく爽やかなプライベートなインテリアを作りたかった」という。
また、シトロエンの「手頃な価格帯」というポジショニングを脅かす中国の新興メーカーの波に対抗するため、レトロ路線を打ち出している。「歴史はお金で買えない」とガイヨ=ドレヴォン氏は語る。「彼らはまったく新しいブランドなので、提供できるのは価格の安さだけです。しかし、感情に訴える要素は不可欠です。シトロエンは世界で最もコレクターに愛されるブランドの1つであり、わたし達は自らの伝統やルーツを誇りに思い、その知識を活かさなければなりません」
個性的で親しみやすいデザイン
シトロエンは、2CVが攻撃的あるいは威圧的な外観にならないよう細心の注意を払った。ガイヨ=ドレヴォン氏によると、丸みを帯びたヘッドライトの配置は特に悩ましい課題だったが、ステランティスの欧州デザイン責任者、ジル・ヴィダル氏の協力によってようやく解決されたという。
ルノーから移籍したばかりのヴィダル氏は、4やトゥインゴの復活を指揮した経験があり、2CVの開発に助言を与えるのに最適な立場にあった。「ヴィダルが入社した際、まずやるべきことはヘッドランプを大きくして内側に寄せることだと彼は言いました。そうすることで、もっと個性的になり、このような親しみやすい表情が生まれるのです」とガイヨ=ドレヴォン氏は語った。

「フロントデザインが最も重要ですが、当初からわたし達は、ヘッドランプが突き出たV字型のボンネットにしたいと考えていました。それだけで十分です。これ以上は必要ありません」
合理的な理由ではなく、心で選んでほしい
ガイヨ・ドレヴォン氏は、欧州のAセグメント車は通常、価格や実用性といった合理的な理由で購入されるものだと指摘した。シトロエンが望んでいるのは、同クラスにおいて「心」で選ばれるクルマを作ることだ。
「わたし達の目標は、実現できない約束をすることではありませんでした。『速く走れる』とか『非常に長い距離を走行できる』といったことを謳うクルマではありません。ただ、人々に笑顔をもたらし、多くの喜びを与える日常のクルマなのです」

すべての2CVのデザイン案に共通していたのはシルエットだったという。オリジナル車では、その特徴的なシルエットから「ブリキのカタツムリ」や「アヒル」といった愛称が生まれた。
しかし、「この構造を現代的な方法で再解釈するのはかなり難しかった」とガイヨ=ドレヴォン氏は述べている。
(翻訳者注釈:この記事は「後編」へ続きます)







































































