重視したのは快適性と価格価値 シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195(1) 経験生きるインテリアで中国勢へ対抗

公開 : 2026.07.14 18:05

凛々しい姿の2代目シトロエンC5 エアクロスで重視されたのは、快適性と価格価値。経験が生きたインテリアや、快適性と操縦性の高バランスで中国勢へ対抗します。UK編集部がプラグイン・ハイブリッドへ試乗です。

快適性や価格価値を重視するシトロエン

新しいC5 エアクロスは、ステランティス・グループだけでなく、自動車市場においてシトロエンの立ち位置を再定義する役割を果たすだろう。1980年代にプジョーと併合して以来、ブランドのあり方に悩んできた同社だが、1つの方向性を見出したようだ。

最近のシトロエンは、快適性や価格価値を重視したモデル提供へ軸足を置いている。個性は必要でも、奇抜なモデルは売れにくい。それらが巧みに体現されたのが、2代目C5 エアクロスといえる。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)
シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)

また近年の欧州市場は、中国からの攻勢が激しい。特徴的な容姿にゆとりある車内空間、改良を受けたパワートレインなどで、競争を凌ぐことになる。

プラットフォームは、プジョー3008や5008、ジープ・コンパスなども採用するSTLAミディアム。3気筒エンジンのハイブリッドも用意されているが、今回試乗したのは、最新の1.6Lプラグイン・ハイブリッドだ。

シャープなラインで凛々しいスタイリング

そのハイブリッド195は、150psを発揮する1.6L 4気筒ガソリンターボエンジンに、124psの駆動用モーターが組み合わされ、システム総合で195psを発揮。駆動用バッテリーは17.8kWhで、電気だけで最長85kmを走れると主張される。

先代と異なり、エンジンを182psへ強化したハイブリッド225は用意されない。トランスミッションは7速デュアルクラッチで、サスペンションはリアがトーションビーム。ダンパーは一般的なパッシブユニットだが、油圧バンプストップが組まれる。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)
シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)

スタイリングはシャープなライン構成で凛々しく、印象は従来から大きく変化したと思う。フロントタイヤ後方のフィンが、良いアクセントを生んでいる。シトロエンがライトウイングと呼ぶ、左右へ突き出たテールライトが後ろ姿を特徴付ける。

ボディサイズは拡大し、全長は152mm伸び、4652mmに。車重はカタログ値で1874kgだが、試乗車を測ったところ1962kgあった。また19インチ・ホイールが組まれていたが、英国仕様のプラグイン・ハイブリッドは20インチが標準になる。

経験生きるインテリアで中国勢へ対抗

中国から押し寄せるハイブリッドに対し、効果的な対抗策の1つとなるのが、経験を生かしたインテリア作り。C5 エアクロスでは、例によって大きなモニターパネルが存在感を放つものの、退屈なミニマリスティックには走っていない。

タッチモニターは縦に長く、センターコンソールへ滑らかに繋がる。ダッシュボード上部などのプラスティックはソリッド感があり、巧妙なテクスチャが上質さを高める。部分的なクロスはグレーで車内を明るくし、ツートーンが好印象。肌触りも良い。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)
シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195 マックス(英国仕様)

合成皮革の部分は、グレードによってダーク・ブルーやブラックで差別化。センターコンソールなどには、ブドウのツルを混合した樹脂が用いられている。

シートは、シトロエンが「アドバンストコンフォート」と呼ぶもの。クッションが肉厚で身体を優しく支え、座り心地は良いが、下位グレードでは調整できる範囲が限られる。試乗車のマックス・グレードの場合、マッサージ機能も備わり不満はなかった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

シトロエンC5 エアクロス・プラグイン・ハイブリッド195の前後関係

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