かわいいカエル目で復活 ルノー・トゥインゴ E-テック(1) 初代を想起させるレトロフューチャー 思わず食べたくなる?

公開 : 2026.04.15 18:05

初代を想起させるレトロフューチャーな姿で、トゥインゴが復活です。インテリアはコストを抑えつつ、巧妙にポップな雰囲気。充足感の高い操縦性に、優れた乗り心地も魅力。UK編集部が初試乗です。

オリジナルのトゥインゴは1992年に発売

ルノーから、なんとも可愛いハッチバックが登場した。オリジナルのトゥインゴは1992年に発売され、個性的なデザインで、都市部へ住む人を中心に支持を集めている。後継となるバッテリーEVは、それを想起させるレトロフューチャーな姿をまとう。

駆動用バッテリーはリン酸鉄リチウムで、27.5kWhと容量は控えめ。急速充電は50kWに対応し、航続距離は262kmがうたわれる。寒い季節には大幅に短くなると予想されるから、セカンドカーでなければ、やや役不足かもしれない。

ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)
ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)

とはいえ、フィアット500eの航続距離はこれより短い。ヒョンデ・インスターはより長く走れるが、価格は高い。トゥインゴ E-テック・エレクトリックは、英国では2万ポンド(約420万円)以下で提供されるという。

バンパーパッドに角のようなテールフィン

スタイリングは、とてもキュート。ふっくらとした曲面のボディには、カエルのような半円形のライトが前後に突き出ている。フロントマスクは明るい表情で、設定される塗装色は鮮やか。5ドアのボディは、実用性にも気が配られている。

飛び出たリアウインドウは丸くカーブし、テールライトのフィンが風を切る。いずれも、リアの気流を整える目的があるという。実際、角のような小さなフィンは、64km/hでの走行時に5km弱も航続距離を伸ばすとか。

ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)
ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)

バンパーには、当たることを想定したラバーパッド。「パリでは、オーバーライダーが必要です」。デザインを率いたローレンス・ヴァン・デン・アッカー氏が説明する。「プロポーションは完璧。思わず食べたくなりません?」。かなり気に入っているらしい。

全長は3789mm、全幅は1720mm、全高が1491mmで、500eより大きいが、ミニ・クーパー Eよりは小さい。プラットフォームは、ルノー 5 E-テックと同じRGEVスモール。リア・サスペンションは、マルチリンクではなくトーションビームとなる。

コストを抑えつつ巧妙にポップな雰囲気

車内のデザインも悪くない。ドアハンドルは握りやすく、ダッシュボードやドアの内張りには、ボディと同色のアクセント。センターコンソールの小物入れにも、鮮やかな色のマットが敷かれる。

デザイナーは、「小さな見た目で広い車内」をコンセプトに掲げたという。大きなガラスエリアと、巧妙な造形でそれを叶えている。

ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)
ルノー・トゥインゴ E-テック・エレクトリック(欧州仕様)

エアコンの送風口は、横に長い楕円形。製造過程でプレスされる天井の内張りには、トゥインゴの専用フォントがエンボスで散りばめられている。硬いままのプラスチックは多いが、コストを抑えつつ、巧妙にポップな雰囲気が生み出されている。

エアコンのダイヤルや、パワーウインドウのスイッチなどは従来どおり。ステアリングホイールとセンターコンソールにも、物理ボタン。実に操作しやすい。ダッシュボード中央には、シンプルなタッチモニターが据えられる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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