名車フルゴネット復活? シトロエン新型『2CV』の貨物仕様コンセプト公開 乗用仕様開発過程で生まれた「情熱的なプロジェクト」

公開 : 2026.10.15 17:25

シトロエンは新型『2CV』の貨物仕様となる『フルゴネット』のコンセプトカーを公開しました。量産化は未定ですが、乗用車仕様の2CVに続いて発売される可能性もあります。丸みのあるフロントと角張ったリアの対比が特徴です。

低価格の商用EVとして復活か

シトロエンは、長きにわたり愛されてきた『2CV』をベースとするバン『2CVフルゴネット』の復活を検討している。

乗用版2CVの新型モデルは、先日公開されたコンセプトカーをベースに、2028年頃に登場する予定だ。しかし、パリ・モーターショーでの記者会見において、シトロエンはこの貨物仕様を公開した。

パリ・モーターショーで公開されたシトロエン2CVフルゴネット・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたシトロエン2CVフルゴネット・コンセプト    AUTOCAR

最も大きな違いは、Bピラーより後方の部分だ。乗用版2CVの後部座席と丸みを帯びたルーフラインが、大きな荷室に置き換えられているのだ。跳ね上げ式のサイドウィンドウか、分割式のリアドアから荷室へアクセスできる。

シトロエンのCEOであるグザヴィエ・シャルドン氏は、1951年から1977年にかけて生産された初代フルゴネットが、バンにも「魂」が宿ることを示したと述べた。実際、2CVが持つ情緒的な魅力が、低価格EVとして復活した大きな理由となっている。シトロエンは、欧州で台頭する中国メーカーに対し、ノスタルジーこそが優位性をもたらすとの考えを示している。

2CVの開発過程で自発的に生まれた

しかし、フルゴネットの量産化はまだ正式には決まっていない。シトロエンはこのコンセプトカーについて「短期的には将来の量産モデルを予告するものではない」としつつ、今後数年間で「検討すべき新たな道を開くもの」だと述べた。また、新型の乗用モデルの開発過程で「自発的な欲求」から生まれた「情熱的なプロジェクト」であると説明している。

フルゴネットは標準の2CVの発売から数年後に登場する可能性があり、現行の『eベルランゴ』の後継となるか、あるいはその下位に位置づけられることになるだろう。

パリ・モーターショーで公開されたシトロエン2CVフルゴネット・コンセプト
パリ・モーターショーで公開されたシトロエン2CVフルゴネット・コンセプト    AUTOCAR

シトロエンは、2CVのスタート価格を1万5000ユーロ(約265万円)、車両重量を1トンに設定することを目標としている。その狙いは、EVをより幅広い顧客層に普及させることであり、第二次世界大戦前後にフランスの農村部で活躍した初代2CVの精神を受け継ごうとしている。フルゴネットも、もし量産化が決まれば同じような方針で開発されるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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