1970年代風の斬新ボディ採用 アルピーヌ『A310ビジョン』公開(後編) デザイン責任者が語る特徴と新しさの模索
公開 : 2026.10.13 07:25
アルピーヌは新型のコンセプトカー『A310ビジョン』を公開しました。1970年代の人気スポーツカー『A310』を現代に蘇らせたもので、量産化の計画はないものの、アルピーヌの今後の道筋を示しています。
コンセプトデザインの主な特徴
ヘッドライト:フロントライトは「ポップダウン」機能を採用しており、始動している間にのみ現れる。ヴィラン氏は、この「極めて斬新な」コンセプトは限定生産車にのみ採用される可能性があると述べた。
フロントエンド:鋭く傾斜したボンネットは1970年代のデザインを取り入れており、空力性能を高めるためにモータースポーツにインスパイアされたS字型のダックテールも備えている。

サイドプロファイル:上部のボディワークが角張っている一方、ヴィラン氏によれば、下部セクションは「より有機的な」ラインになっているという。特に、運転席ドアの下部は半透明になっており、車内を透かして見ることができる。
リアエンド:ヴィラン氏によれば、1970年代のA310はリアエンドが上向きに傾斜している点で「奇妙な存在」だったが、コンセプトカーでもそのデザインを踏襲している。2ピース構造のリアウィングの中央には、ドライバーの視界を確保するための小さなクリアパーツが設けられている。
インテリア: 1970年代風のオレンジ色のガラスを採用しており、有機的な形状からインスピレーションを得たコックピットと、ハイファイシステムの影響を受けた操作系を垣間見ることができる。
Q&A:量産化は可能なのか?
アルピーヌのデザインディレクター、アンソニー・ヴィラン氏に話を聞いた。
――アルピーヌのスポーツカーにおいて、まったく新しいデザインを模索することの重要性を教えてください。

「数年前、『アルペングロー』コンセプトで試みたことがありますが、あれは非常にドラマチックな仕上がりでした。レーシングカーに近く、伝統とはまったく異なるアプローチでした。わたし達は純粋なレトロデザインという枠から脱却する必要があったのです。今では、伝統を尊重しつつも、それを実現するさまざまな方法があり、自由度は高まっています。A310の場合、アルペングローと同じようなデザインはできず、オリジナルのA310を尊重しなければなりません」
「しかし、既存のデザインコードを巧みに活用し、新たな解釈を加えました。それこそが、1971年に市場に出回っていたA110と比較して、当時のA310が特別だったのと同じ理由です。この2台の間にある対比を再現できたのは興味深いことでした」
――このコンセプトカーを公道走行可能にするには、どのような変更が必要でしょうか?
「量産車ではありませんが、ジオメトリなどに関しては規制を念頭に置いて設計しました。また、プラットフォーム上のサイズ、つまりキャビンの寸法、高さ、幅なども考慮しました。これはデザイン演習ではありますが、プラットフォームの柔軟性と可能性を際立たせたかったのです」

















