プジョー・スポールの本気 プジョー E-208 GTi(1) 282psモーターと専用サスで強化 ロー&ワイドな姿にスポーツ度満点キャビン

公開 : 2026.10.06 18:05

プジョー E-208にロー&ワイドな「GTi」が登場。プジョー・スポールが協力し、282psのモーターと専用サス、LSDで強化しています。コンパクトでパワフル、かつスポーティな実力を、UK編集部がテストしました。

プジョー・スポールが協力したGTi

プジョーに、高性能なGTiが帰ってきた。ある種の、社会的責任とともに。

単に高出力なモーターを積んだE-208、というわけではない。そもそもプジョーは、ゼロエミッション化へ向けて、中途半端な覚悟で挑んではいない。果たして、E-208 GTiの動的能力は、このクラスをリードする領域にある。

プジョー E-208 GTi(欧州仕様)
プジョー E-208 GTi(欧州仕様)

開発へ力を貸したのは、近年の高性能なプジョーと同様に、モータースポーツ部門のプジョー・スポール。世界耐久選手権(WEC)の運営を担当する、敏腕チームだ。この小さな電動ハッチバックに対する、本気度を伺わせる。

とはいえ、運転の楽しさを狙ったライバルは多い。アバルト500eやミニ・クーパー・エレクトリック、アルピーヌA290などが凌ぎを削っている。フォルクスワーゲン IDポロ GTIも、ここへ間もなく加わる予定にある。

ロー&ワイドなスタンスの迫力

E-208 GTiの姿でまず目を引くのが、フロントトレッド。プジョー・スポールの手で、通常のE-208から56mm拡幅されている。車高は30mmも落とされ、好戦的なキャンバー角も与えられ、ロー&ワイドなスタンスの迫力は半端ない。

アルミホイールは18インチと、賢明といえるサイズ。タイヤは、ミシュラン・パイロットスポーツ4Sが標準で、幅は215と太すぎない。ホイールアーチへピッタリと、ツライチで収まるバランスが抜群に魅力的だ。

プジョー E-208 GTi(欧州仕様)
プジョー E-208 GTi(欧州仕様)

それ以外、通常のE-208との違いは限定的。経験を重ねた年齢層でも、受け入れやすいように思う。ルーフスポイラーはひと回り大きいが、控えめ。前後のバンパーも迫力を増してはいるが、激しすぎない。スッキリ、上品にまとまっている。

個人的には、1980年代の傑作ホットハッチ、205 GTiへ通じる要素が、もう少し散りばめられていたらうれしい。リアピラーに、205 GTiのロゴ付き充電ポートを設ける程度なら、できそうに思えるのだが。近年のルノーを見ると、一層そう感じてしまう。

282psのモーターに専用サス、LSDで強化

最高出力は、シングルモーターながら282psと、該当クラス最高峰。0-100km/h加速は、5.5秒で処理するという。

サスペンションでは、コイルスプリングが専用品。油圧バンプストッパーが組まれたダンパーも、新アイテムとなる。後ろはトーションビームとベーシックな仕様ながら、横方向の姿勢制御を引き締めるため、補助アンチロールバーが組まれる。

プジョー E-208 GTi(欧州仕様)
プジョー E-208 GTi(欧州仕様)

フロントアクスルには、トルセン式のリミテッドスリップ・デフを実装。多くのライバルがブレーキ制御に頼る中で、本物の機械式を採用している。

車重は1535kgあるが、同クラスのEVでは軽い側。ミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エレクトリックより、115kgも少ない。ボディサイズも全長4100mm、全幅1771mm、全高1403mmと、小柄に収まっている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

プジョー E-208 GTiの前後関係

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