トヨタ、新しいリサーチ研究所を設立

公開 : 2016.01.06 22:40  更新 : 2017.12.14 12:31

トヨタは、新しく造られるリサーチ研究所に$10億(1,184億円)の一部の投資を行い、次世代の自動車テクノロジーの開発を行う。

TRI(トヨタ・リサーチ・インスティチュート)は、カルフォルニアのスタンフォード大学と、マサチューセッツ工科大学(MIT)に2つのチームを持つ。これを率いるのは、ギル・プラット博士だ。プラットは、CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)で「われわれの目的は、自動車の運転がハードな局面に対した時にどのように対応するかにある」と語った。

TRIは4つのミッションを持つ。トヨタによれば、以下の4つに代表されるものだ。

1)「事故を起こさないクルマ」をつくるという究極の目標に向け、クルマの安全性を向上させるとともに、2)これまで以上に幅広い層の方々に運転の機会をご提供できるよう、クルマをより利用しやすいものにすべく、尽力していく。また、3)モビリティ技術を活用した屋内用ロボットの開発に取り組むほか、4)人工知能や機械学習の知見を利用し、科学的・原理的な研究を加速させることを目指す。

およそ30のプロジェクトが承認されているというが、そのうち2つはCESで明らかにされた。

その一つは、スタンフォード・チームが担当したもので、「不確実性の上の不確実性」と呼ばれるもの。予期できないイベントに対して、どのように対処するかというものだ。

そしてもう一つはMITが担当したもので、「説明可能なクルマ」というタイトルが付いた、自動運転に対する行動をクルマ自体がきちんと解説できる機能だ。

TRIは製品開発と基礎研究のギャップを埋める目的で昨年の11月に設立された。現時点ではクルマの最も重要な部分はハードウェアであるが、今後、ソフトウェアの持つ役割が重要になってくる。そのため、信頼の置けるオートメーション化した機動性に優れたシステムを開発することが重要になってくるという考えからだ。

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