思わず笑顔になる楽しさ 新生 日産マイクラ(旧マーチ)(2) 航続は最長407km ルノーらしい走り
公開 : 2025.06.13 19:10
5 E-テックの兄弟で一新した、マイクラ(旧マーチ) 3代目との結びつきを感じる見た目 若々しく現代的な内装 モーターは122psか150ps 思わず笑顔になる楽しさ 航続は最長407km UK編集部が試乗
もくじ
ーモーターは122psか150ps バッテリーは40kWhか52kWh
ー思わず笑顔になる楽しさ 航続は最長407km
ー日産を称賛することには違和感あり
ー原点回帰といえる小さなハッチバック
ー日産マイクラ(旧マーチ/英国仕様)のスペック
モーターは122psか150ps バッテリーは40kWhか52kWh
ルノー5 E-テックの兄弟モデルとなる、6代目の日産マイクラ(旧マーチ)。電動パワートレインも基本的に共有し、駆動用モーターは122psか150psを選択できる。駆動用バッテリーは、前者には40kWhが、後者には52kWhが組み合わされる。
ドライブモードによって、開放される出力は変化する。エコ・モードを選択すると、少しもどかしいくらいパワーが絞られてしまう。コンフォートとスポーツ・モードは、額面通りのパワーを得られ、後者の方が加速は鋭くなる。

試乗場所は英国の自動車試験場、ミルブルックの一部のコースに制限されたが、走りの印象は確かめられた。身のこなしは軽快で、グリップ力も充分。低域からモリモリとトルクが湧いてくる。ホットハッチとは呼べないが、普段使いで楽しめる活発さがある。
多くのバッテリーEVと同様に、高速域では勢いが鈍る。だがコンパクトカーとして、あえて目くじらを立てるほどではない。
思わず笑顔になる楽しさ 航続は最長407km
シャシーの設定も5 E-テックと共通で、走りの印象に日産らしさは感じにくいかもしれない。しかし、これは悪いことではない。仮に別々に開発を進めても、似たような特徴を与えるのではないだろうか。日産の技術者が、納得できる仕上がりにある。
ブレーキペダルの踏み心地は硬めで、制動力の立ち上がりは早い。このクラスのモデルとして、フィーリングはベストの1つだろう。回生ブレーキは、ステアリングホイール裏のパドルで3段階から調整可能。日産らしく、ワンペダルドライブにも対応する。

サスペンションは、路面の凹凸を巧みに均し、カーブへの侵入も滑らか。思わず、笑顔になるような流暢さがある。このコースでは、シャシーの弱点がすぐに露呈するモデルもあるが、マイクラは見事にこなしていた。
航続距離は、40kWhで308km、52kWhで407kmが主張される。ちなみに5 E-テックの場合、実際は高速道路で電費が悪化する傾向がある。急速充電は100kWまで。最短30分で、残量15%から80%まで回復できるとのこと。
日産を称賛することには違和感あり
評価の高い5 E-テックの兄弟モデルだけに、6代目マイクラの第一印象も全般的に良好。デザイナーの苦労が見えるスタイリングは別として、基本的に内面は共通しているのだから、当然かもしれない。
5 E-テックのデザインも素晴らしい。開発を主導したルノーは、コンパクトカーとして優れた完成度と独自性を与えることに成功している。マイクラらしいボディを得たとしても、日産を称賛することには、違和感があることも事実だ。

価格の発表はまだ先になるが、英国では約2万3000ポンド(約449万円)からのフランス銘柄より、僅かに高い設定になるようだ。高効率なヒートポンプ式エアコンが、標準装備になるという。

















































































































































