ペブルビーチ・コンクール・デレガンス 「フェラーリ・ワンオフ・スペシャル」

2017.08.20

フェラーリ・クラスは珠玉のモデルが勢揃い

実際にこのフェラーリ・ワンオフ・スペシャル・クラスにエントリーされていた10台は、以下(車名はエントリーリストの表記)のとおりだ。
 1954年375MMピニンファリーナ・ベルリネッタ
 1955年375アメリカ・ピニンファリーナ・クーペ・スペチアーレ
 1955年375プラス・ピニンファリーナ・カブリオレ・スペチアーレ
 1956年250GTザガート・ベルリネッタ・スペチアーレ
 1956年250GTボアノ・カブリオレ
 1956年410スーパーアメリカ・ボアノ・クーペ
 1956年410スーパーアメリカ・ボアノ・カブリオレ
 1957年410スーパーアメリカ・ピニンファリーナ・クーペ
 1967年ディーノ206コンペティツィオーネ

この10台を対象に、ジャッジの審査を経て、クラス・ウィナーに輝いたのは、1957年の410スーパーアメリカ・ピニンファリーナ・クーペだった。

ベスト・オブ・ショーは1929年メルセデス・ベンツSバーカー・ツアラーに

フェラーリが特集された、ほかの3クラスのリザルトも紹介しておこう。フェラーリ・グランドツーリング・クラスは、1951年212エクスポート・ヴィニャーレ・カブリオレ。フェラーリ・コンペティション・クラスは1958年335スポーツ・スカリエッティ・スパイダー。そしてフェラーリ・メジャー・ウィナー・クラスでは1957年式315Sスカリエッティ―・スパイダーが、それぞれのウィナーに選ばれている。さらにこの中で、1957年式315S・スカリエッティ・スパイダーは、全体の中からわずかに3台のみという、ベスト・オブ・ザ・ショー・ノミネートにセレクトされ、2014年の375MM・スカリエッティ・クーペ以来となるフェラーリの、そして戦後のモデルによるベスト・オブ・ショー誕生に期待が集まったが、最終的にその栄光を手にしたのは、1929年のメルセデス・ベンツSバーカー・ツアラーだった。

2018年は8月第4周末に開催

ペブルビーチ・コンクール・デレガンスは、例年モントレー・カーウイークの最後を飾るイベントとして、8月第3週末に開催されるのが伝統だが、2018年はペブルビーチ・ゴルフリンクスで、USアマチュア・チャンピオンシップが開催予定であるため、さらに1週間遅く、8月第4週末とイレギュラーなスケジュールでの開催となる。それに併せて、モントレー・カーウイークのイベントも、すべて例年の一週間遅れにスケジュールは変わる。
 

記事に関わった人々

  • 山崎元裕

    Motohiro Yamazaki

    1963年生まれ。青山学院大学卒。自動車雑誌編集部を経て、モータージャーナリストとして独立。「スーパーカー大王」の異名を持つ。フツーのモータージャーナリストとして試乗記事を多く自動車雑誌、自動車ウェブ媒体に寄稿する。特にスーパーカーに関する記事は得意。

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