スバル最新EV『ソルテラ』と『トレイルシーカー』の話(前編)かなりの規模となるワールドワイド展開【日本版編集長コラム#89】

公開 : 2026.07.05 13:05

AUTOCAR JAPAN編集長ヒライによる、『日本版編集長コラム』です。最近乗ったクルマの話、取材を通じて思ったことなどを、わりとストレートに語ります。第89回はスバルの最新EV『ソルテラ』と『トレイルシーカー』の話、前編です。

名古屋で乗ったトヨタbZ4Xのタクシー

スバルの最新EV、『ソルテラ』と『トレイルシーカー』を続けて約1週間ずつ取材することができた。直接的なきっかけは、発売になったトレイルシーカーの広報車が配備されたことだが、以前より気にはなっていた。

先日、取材で名古屋を訪れた時のこと。市内の移動でタクシーに乗ったら、ソルテラとはきょうだい車の関係にある『トヨタbZ4X』だった。ご存知のように、両車はトヨタの元町工場で一緒に生産されている。

今回取材した2台のスバル最新EVのうち、こちらは『ソルテラET-HS』。
今回取材した2台のスバル最新EVのうち、こちらは『ソルテラET-HS』。    平井

実は初めて乗ったbZ4Xで驚いたのは、後部座席の広さ。EVらしく静かで快適な室内は、いかにもタクシー向きだと感心した。京都のMKタクシーがヒョンデアイオニック5を導入しているように、静かで排ガスも出ないEVは都市部向きで、インフラの問題はもちろんあろうが、もっと普及していいと思っている。

ちなみにbZ4Xに乗ることが多いというその運転手さんは、以前使用していたテスラモデルYにとあるトラブルが発生した際、工場指定でしかもアッセンブリー交換の規模が大きくとんでもない金額になり、退役となったことを教えてくれた。その点、bZ4Xは信頼性が高いそうだ。

それ以来これはちゃんと乗ってみたいと思い、今回のテーマに至った次第。できればスバル版だけでなくトヨタ版も取材したかったが、こちらにそこまでの余裕がなく機会を改めることにした。

トヨタ、スバルが協業するEVのラインナップ

ここでトヨタ、スバルが協業するEVモデルのラインナップを整理しておきたい。

まず愛知県豊田市にあるトヨタの元町工場で生産するのが、『トヨタbZ4X』と『スバル・ソルテラ』。2022年に発売され、昨年秋に商品改良を受けている。

2022年にデビューしたソルテラは、昨年秋に商品改良を受けている。
2022年にデビューしたソルテラは、昨年秋に商品改良を受けている。    平井大介

そして今年2月に発売されたのが、全長を伸ばして荷室を伸ばした『トヨタbZ4Xツーリング』と『スバル・トレイルシーカー』。こちらは群馬県太田市にあるスバルの矢島工場で生産される。

また、ガソリンエンジン搭載も考えてか、EV専用に開発された上記4台と異なるプラットフォームを使用するようだが、北米市場をターゲットとした3列シートのモデルが『トヨタ・ハイランダー』と『スバル・ゲッタウェイ』。先日発表された『レクサスTZ』も同じ一族となり、例えば全長4830mmのbZ4Xツーリングに対しTZは5100mmと、3列系はひと回りサイズが大きい。

ちなみにスバルは、北米市場向けに全長が約170mm短いコンパクトな『アンチャーテッド』も展開している。そこで全長が短い順にスバルのEV車を並べて見ると、アンチャーテッド、ソルテラ、トレイルシーカー、ゲッタウェイとなる。

3列系はプラットフォームが異なるものの、モーターのスペックが同じだったりと、コンポーネントを共用していることは明らかで、トヨタとスバルによるEVのワールドワイド展開は、かなりの規模になっているわけだ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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