【イタリアンな魅力に浸る】アルファ・ロメオ156 GTA 中古車の購入 故障/注意点は?

公開 : 2020.05.16 07:20  更新 : 2020.05.18 12:11

156 GTAの中古車 購入時の注意点

アルファ・ロメオ製V6エンジンは驚くほどフレキシブルで、500rpmくらいからクルマのスピードを乗せていく。GTAは高性能なだけでなく、穏やかさも備えており、運転しやすい。

クイックすぎるステアリングは、リラックスした気持ちを削ぐ。高速域ではナーバスになり、タイヤが大きいこともあって回転半径も大きい。手放しに褒められるわけではない。

アルファ・ロメオ156 GTA(2001年−2005年)
アルファ・ロメオ156 GTA(2001年−2005年)

維持管理の悪い道路では、標準ブッシュのままでも乗り心地は悪い。レザー張りのシートが迎えてくれるが、ドライビングポジションは万人受けするものではない。すべての装備が動作するか、確認は忘れずに。

整備記録はもちろん役に立つし、クルマの価値も上げてくれる。しかし実際にボンネットを開けて、クルマの下を覗いて、状態は自ら確認したい。

エンジンの搭載値は低い。信頼性は良いとはいえない。フィルターも含めたオイル交換はされているか。オイルの量は不足していないか。クラッチ・スレーブシリンダーにフルード漏れは見られないか。マフラーは純正か、社外品か。車検対応の触媒は付いているか。確認のしどころは多数ある。

整備士が、GTAの性質に明るい専門家かどうかも重要。適切な道具と部品を用いてくれる。交換履歴がないなら、サスペンション・ブッシュやジョイント類の交換に1000ポンド(13万円)程度の予算は見ておきたい。

ホイールは5穴で、16スポークのアルミホイールが標準。初期型のホイールと後期型で形状がなり、330mm径のブレーキ・ディスクは初期型ホイールでは付かない。

不具合を起こしやすいポイント

サビ

ボンネットキャッチは固着しやすく、ボンネットが不意に開くことがある。

前後ともにフェンダー周りとフロア、サイドシルは錆びやすい。リアサスペンションのスプリング・カップも同様。ラジエターの下回りも重点的に確かめる。

エンジン

アルファ・ロメオ156 GTA(2001年−2005年)
アルファ・ロメオ156 GTA(2001年−2005年)

24バルブのクワッドカムV6エンジンは、定期的な整備が不可欠だが、手入れをしていれば堅牢。充分な馬力が出ていない場合、マスエアフロー・センサーの不具合であることが多い。

タイミングベルトの交換は、メーカー指定の11万5000kmではなく、77000km毎か5年程度での交換が懸命。テンショナーやウォーターポンプの交換も一緒に済ませたい。

ラジエター

クーラントの漏れがないか確かめる。疑わしいなら交換しておきたい。ラジエターが新しいのなら、ヘッドガスケットの状態を確かめる。オーバーヒートで破損することがある。

トランスミッション

6速MTはスムーズ。クラッチが不要に重いなら、交換が必要かもしれない。セレスピードは部品も少なく、あまりオススメしない。

電装品

デジタルディスプレイや、エアバッグやエンジンの警告灯が正常かを確かめる。調子が悪いと、高い出費につながることも。

サスペンションとブレーキ

ブッシュはヘタりやすく、アップグレードされていることも多い。フロントサスペンションのブッシュは特に寿命が短い。硬いブッシュは乗り心地も固くなる。

初期型の305mm径のフロントブレーキは、後期型の330mm径へ交換が可能。

ステアリング

公道向けのクルマとしては驚くほどクイック。ステアリングラックの状態を確かめたい。

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