【V12フロンドミドシップ】フェラーリ初のSUV「プロサングエ」 プロトタイプ発見 2022年発表

公開 : 2021.02.10 06:05

柔軟性の高いアーキテクチャー採用

フェラーリ製のスケーラブル・フロント・ミドシップ・アーキテクチャーを採用した、SUVのデザインが上層部の承認を得たことは既にAUTOCARも把握している。

2種類のアーキテクチャーのうちミドシップではない方は、V6、V8、V12のエンジンに対応し、ハイブリッドの有無にも、トランスアクスル・デュアルクラッチATにも、後輪駆動か4輪駆動かにも順応できる柔軟性の高さを持つ。定員も2名か2+2、4名かを選べるほどホイールベース長は伸縮が可能で、クーペやスパイダー、車高の高いSUV形状に対応するという。

プロサングエの完成予想図
プロサングエの完成予想図

この調整幅の中から、SUVの場合は全長5mの4シーターに設定された。高めの最低地上高は車高調整の可能なサスペンションによって実現されるだろう。オフロード性能とオンロード性能を両立させるため、アンチロール・システムも採用されるはずだ。パワートレインはSF90ストラダーレのものを派生させ、プラグイン・ハイブリッドも環境規制に合わせて搭載するようだ。

フェラーリのハイブリッドシステムでは、4.0LのV8エンジンに3基のモーターを搭載。1基はエンジンとトランスミッションの間に配され、2基はフロントタイヤを駆動することで、4輪駆動を実現する。エンジンは開発中のV6ターボが採用される可能性が高い。またトップグレードには新開発となるV12エンジンが搭載される見込みだ。

「SF90は、非常に多くの革新技術を投入した新しいクルマです。ここから、多くのモデルへと展開されていくでしょう。ですが、SUV開発の課題はまったく異なるものも含まれています。イノベーションも必要とされ、組織としても多くの学びがありました」

ライターズはSF90から派生する技術だけでなく、プロサングエの特徴でもあるイノベーションについても言及した。

またこの「プロサングエ」という名前は、今後4年間に発表されるであろう、他のGTモデルにも用いられるようだ。その中にはGTC4ルッソの後継モデルも含まれているが、開発中のSUVとは切り離された存在でもあるという。

妥協を許さないデザイン

SUVを含む新しいフェラーリ製グランドツアラーには、「ロード(路上)の目、ストリート(路地)の手」という新しいアプローチのインテリアデザインが採用される。

新デザインのステアリングホイールに車載システムやヘッドアップ・ディスプレイなどに加えて、エアコンなどの操作系やリアシートのエンターテインメント、乗降性の向上なども盛り込まれている。

目撃されたプロサングエのプロトタイプ
目撃されたプロサングエのプロトタイプ    AUTOCAR

レイターズはエンジニアリング面で取り組んでいる課題についても触れた。

「広いだけでなく、人間工学に基づいた快適で安楽な空間を生み出すには何が必要でしょう?スポーティでありながら、快適性にも重点を置いたデザインとは?ヒューマン・マシン・インターフェイス(HMI)のより民主化された理想とは。本当の意味での快適性とは。フェラーリの純粋なDNAを備えた快適性とは何でしょう?」

「それが取り組むべき課題であり、面白さでもあります。それぞれの概念は近いところにありますが、開発ではラインナップの広がりを構築し、異なるモデルを生み出すことを目指しているのです。V6とV12の登場も、明言はできませんが、想定しています。わたしの仕事は新しいモデルの可能性を示すこと。そして市場ニーズを聞くことです」

「お客様の求める機能性は異なります。どれだけの広さが必要なのか。6気筒や8気筒は必要なのか。ホイールベースは長い方が良いのか。そこでV6、V8、V12エンジンを用意し、フロント・ミッドシップかミッドシップかを選べ、ハイブリッドの有無や駆動方式、シートレイアウトなど幅広い選択肢を準備しています。ホイールベースの長さも自由です。最小限の影響で、ドライブトレインやレイアウトを変更できるのです」

フェラーリのデザイン部門の主任、フラビオ・マンツォーニによれば、ブランドとしても物議を醸すであろうSUVのために、デザイナーは当初からエンジニアリング部門とともに仕事を進め、より最適なプロポーションを目指してきたという。

「最初のステップでクルマのデザインが定義されますが、エンジニアと協力しながら方向性を決めていきます。プロポーションとボディサイズを決定することで、優れたデザインのベースが生まれるのです。それはSUVの場合でも同様です」

「SUVは多くのモデルの中での派生車種です。デザイナーは技術要件での制約をクリアしなければなりません。フェラーリの場合、妥協は許されないのです。エンジニアと一緒にデザインを進めなければ、パッケージの決定段階で問題が発生します。新しいプロジェクトを始める時は、(他部署との)コラボレーションを推奨しています」

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