【バブル期の憧れを今】BMW 3シリーズ(E30) 英国版中古車ガイド 悩みはボディのサビ

公開 : 2021.03.29 08:25  更新 : 2021.07.12 18:45

不具合を起こしやすいポイント

ボディ

サイドシルやホイールアーチ、フロントガラス下部、前後バンパーの付け根周り、ナンバープレート灯付近などは錆びやすい。荷室のバッテリートレイも錆びるポイント。

車両下部にあるリフティングパッドが、ジャッキポイントとして使用されていないかどうか確かめたい。バッドが割れてしまう。

インテリア

BMW 3シリーズ(E30/英国仕様)
BMW 3シリーズ(E30/英国仕様)

集中ドアロックやパワーウインドウ、警告灯やエアコンなど、どれか1つは動かないことが通例。ダッシュボードのヒビ割れやシートの破れ、フロアに溜まった水分がないか観察する。サンルーフが付いている場合は動作を確かめる。安くは修理できない。

エンジン

比較的短い期間でエンジンオイルとフィルターの交換が必要。エンジン上部のオイルスプレーが目詰まりすることがあり、バルブ系統のノイズには気をつけたい。

6気筒エンジンの場合、タイミングベルト交換は5万8000kmごとが推奨。ヘッドのヒビ割れや冷却水の漏れにも注意。

4気筒の場合はタイミングチェーンで、メンテナンスは16万kmごと。隔壁部分にあるアルミニウム製のヒートシールド付近から水が侵入し、シャシー下回りが錆びることがあるようだ。

トランスミッション

MTは堅牢。変速時の引っかかりには気をつけたい。ATも壊れにくいが、トランスファーケース付近からのフルード漏れがないか確認する。走行距離の長いクルマでも、ATフルードの交換はしておいた方が良いだろう。

サスペンションとブレーキ

ブレーキ系統やサスペンションブッシュ、アンチロールバーのリンクなどは、交換前提としておきたい。サスペンションのストラットカップはドレインホールが詰まり、サビを招くことがある。

専門家の意見を聞いてみる

マーティン・スキート シルソー・クラシック&モダン社代表

「E30型が発売された時のことは、今でも忘れません。当時のほかのモデルと比べて、見た目はシャープでスマートで、洗練されていました。M3は、今でも実力を侮れません」

初代BMW M3(E30/英国仕様)
初代BMW M3(E30/英国仕様)

「最近、弊社に来るBMWの問い合わせの半分近くは、E30型の時代のモデルについて。多くは深刻なサビの問題を抱えています。注意しなければならないポイントの1つです」

「ひどく錆びているクルマは、避けた方が良いでしょう。メカニズムは修理できますが、ボディのサビを治すのは、安くは済みませんからね」

英国ではいくら払うべき?

2250ポンド(33万円)〜3499ポンド(52万円)

走行距離が長めの316や318が見つかる。ボディのサビやインテリアの痛みは避けられないが、中には掘り出し物も。

3500ポンド(53万円)〜5499ポンド(82万円)

少し状態は良くなる。ボディのサビや、おろそかな整備内容などは覚悟しておきたい。

5500ポンド(83万円)〜6999ポンド(105万円)

コンバーチブルが英国では出てくるが、プラスの出費は覚悟したい。

7000ポンド(106万円)〜8999ポンド(134万円)

ほぼサビのない、インテリアの状態もいいE30が英国では出てくる。走行距離も16万kmより短いことがほとんど。

9000ポンド(135万円)以上

ベストに近い状態のE30型3シリーズ。価格なりの価値はある。

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