ドライ路面でもスケートリンクでも効く 最新スタッドレスタイヤ ブリヂストン・ブリザックVRX3を試す

公開 : 2022.11.06 05:45

スケートリンクで舵が効き、とまれるか

もう一方のシチュエーションはスケートリンク。

一転して、冬場でも頻繁に出くわすことはないほどの低ミュー環境だ。

冬場でも頻繁に出くわすことはないほどの低ミュー環境でも高いコントロール性をみせてくれることは間違いなさそうだ。
冬場でも頻繁に出くわすことはないほどの低ミュー環境でも高いコントロール性をみせてくれることは間違いなさそうだ。    宮澤佳久

まずは20km/h程度の低速で制動確認。前側にしっかり荷重を乗せながら、短い距離で余裕を持って停まれることを頭に入れて、旋回側で挙動をチェックする。

Q3のような高重心のSUVに乗ってみるとなおのこと印象的なのは、VRX3の基本性能の高さだ。旋回速度をゆっくりと高めて挙動変化を引き出していくと、舵を効かせてしっかりと粘り、軽いはずの後輪側も確かなグリップ力が感じられる。

そこからの滑り出しも穏やかで、修正操作までの余裕ももたらされる。

そのうえで、VRX3の特性として感じられるのがやはり応答性だ。

滑り出すやアクセルを抜けば、だらしなく前側が逃げることなく車体がしっかり軌道に戻ってくる。

アクセルオンでリアを振りながらコンパクトに曲がるような走りはクローズド環境に留めたいが、それでも本気の雪道では不意にそういう場面に出くわすこともある。

VRX3はそういう状況でも高いコントロール性をみせてくれることは間違いなさそうだ。

ともあれ冬の道で1番大事なのは、いかに舵が効き、とまれるか。その基本を愚直に磨き続ける姿勢が、ブリザックの絶大な支持の源なのだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    渡辺敏史

    Toshifumi Watanabe

    1967年生まれ。企画室ネコにて二輪・四輪誌の編集に携わった後、自動車ライターとしてフリーに。車歴の90%以上は中古車で、今までに購入した新車はJA11型スズキ・ジムニー(フルメタルドア)、NHW10型トヨタ・プリウス(人生唯一のミズテン買い)、FD3S型マツダRX-7の3台。現在はそのRX−7と中古の996型ポルシェ911を愛用中。
  • 撮影

    宮澤佳久

    Yoshihisa Miyazawa

    1963年生まれ。日大芸術学部写真学科を卒業後、スタジオ、個人写真家の助手を経て、1989年に独立。人物撮影を中心に、雑誌/広告/カタログ/ウェブ媒体などで撮影。大のクルマ好きでありながら、仕事柄、荷物が多く積める実用車ばかり乗り継いできた。遅咲きデビューの自動車専門誌。多様な被写体を撮ってきた経験を活かしつつ、老体に鞭を打ち日々奮闘中。

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