スバル・ソルテラ 詳細データテスト 走りは平凡で航続距離は不満 内装は質感不足 乗り心地には満足

公開 : 2023.03.25 20:25  更新 : 2023.04.04 01:27

スバル初の市販EVには、スバルらしい走りの楽しさを期待しましたが、トヨタの兄弟車との違いはほとんどありませんでした。乗り心地はよく、動力性能もまずまずですが、ハンドリングに際立つものはなく、航続距離は短めです。

はじめに

電動化はいくつかのメーカーにとって、現実面だけでなくフィロソフィーの面でも障害になっている。たとえばスバルというブランドは、長年にわたってタフで万能性のあるファミリーカーを造り続けてきた。

そのキモとなる技術は、ボクサーエンジンとデフを用いたシンメトリカル4WDであり、その恩恵を余すところなく享受してきた。それが機械的な特徴であると同時に、数十年にわたり多くのファンに支持されるポイントにもなってきた。

テスト車:スバル・ソルテラAWDツーリング
テスト車:スバル・ソルテラAWDツーリング    LUC LACEY

では、それらを持たないクルマをスバルが造ったらどうなるのか。機械式ドライブラインを一切持たず、内燃エンジンではなく電気モーターを使うクルマをだ。それでもルックスやサウンド、走りはスバルらしいものになるのだろうか。今回確かめたいのは、まさにそこだ。

スバル・ソルテラが公開されたのは2021年末、生産開始は2022年春だった。以前テストした兄弟車のトヨタbZ4Xと同じファクトリーで製造されるが、BRZと異なり、トヨタの生産ラインから送り出される。ちなみに、メイド・イン・ジャパンだ。

スバルは、ソルテラとbZ4Xの関連を隠してはおらず、スバル版の、という表現をすることもある。一方で、デザインに関しては内外装とも、トヨタとのつながりに言及することがほぼない。

知りたいのは、このニューウェーブのスバルに、オールドスクールなスバルらしさがどれくらい息づいているのか、という点だ。このEVが、スバルに期待されるようなやり方で、どれくらい実のある差別化を図れているのか。それとも、トヨタらしからぬ出来だったbZ4Xの轍を踏むことになるのだろうか。

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