まだまだ頑張る現役編集長の奮闘録

2017.10.10

マツダ「SKYACTIV-X」搭載車/トヨタ・スポーツ800に乗る 笹本編集長コラム

往年の名車、トヨタスポーツ800に乗る

これも先日、トヨタのスポーツグレードの新しいシリーズ、GRの発表があったが、それに先立つ8月の末、某サーキットで事前試乗会があった。驚いたことに、その際、何と、1966年の鈴鹿500kmレースで1、2フィニッシュを飾ったトヨタスポーツ800の内の1台を実際にレストアし、GRシリーズの象徴的なクルマとして展示してあった。そして、まさかとは思ったが、試乗もOKとのことで、私も久しぶりに、懐かしのヨタハチのステアリングを握ることができた。

トヨタスポーツ800は、当時の国民車、パブリカの空冷水平対向2気筒790ccエンジンを使用し、可能な限り軽く(580kg!)、しかも、空力をよくして、パフォーマンスを高めようとしたスポーツカーで、この思想は、むしろ、50年以上を経た今の方が、持て囃されている考え方だ。

丸くて、かわいいデザインは魅力的で、当時も人気があったが、私が出版社を始めた頃、豪華本の第2弾として、生産中止して数年たった1977年に、トヨタの2台のスポーツカー、という本を出版した。その時、何人かのオーナーの方のご厚意で、クルマをお借りし、取材をさせて頂いた。

その時ですら、クルマ自体はずいぶんとキャシャな出来だが、軽くて実に軽快に走り、このような考え方のスポーツカーもありだな、と感じたのを覚えている。

それから数えても40年ぶりだから、とても懐かしかった。無論、パフォーマンス的には、今のクルマと比較にはならず、ドラムのブレーキなどは、現代のクルマの倍ぐらいの距離を必要とするのだが、エンジンはよく回り、乗る楽しさという点では、秀でているなあ、と感じたのである。

願わくば、当時のレースのカラーリングに戻し、トヨタのブランドアイコンの一台としてぜひとも、しっかりと保存して欲しいものだ。

AUTOCAR JAPAN 編集長 笹本健次

1949年生まれ。趣味の出版社として知られるネコ・パブリッシングのファウンダー。2011年9月よりAUTOCAR JAPANの編集長を務め、2012年1月よりWeb版AUTOCARの編集長も兼務する。出版業界での長期にわたる豊富な経験を持ち、得意とする分野も自動車のみならず鉄道、モーターサイクルなど多岐にわたる。フェラーリ、ポルシェのファナティックとしても有名。
 
 
 

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