【すべてが期待を凌駕】アストン マーティンDBXプロトタイプ 英国での評価

2020.01.23

100字サマリー

あえてクラス最大・最速は狙わなかった、アストン マーティンのSUV。かわりに獲得した英国車的個性で、優れた成功を収める可能性は充分にありそうです。量産間際のDBXプロトタイプを、テストコースで英国編集部が試乗しました。

もくじ

窮地のアストン マーティンの救世主
ひと回りコンパクトでエレガント
AMG E63S由来のエンジンと4輪駆動
程よい包まれ感の心地いいキャビン
4ドアGTのラピード以上に速く機敏
考え抜かれて誕生したスーパーSUV
アストン マーティンDBXプロトタイプのスペック

窮地のアストン マーティンの救世主

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
アストン マーティンDBXは、2世紀目に突入したブランドの、新しいビッグ・アストン。異論を呼ぶであろう4ドアボディの全長は5m。549psを秘めたスーパーSUVだ。

アストン マーティン・ラゴンダ・グローバル・ホールディングスが、次の100年に向けたビジネス展開計画をロンドン証券取引所で発表してからの15カ月は、挑戦的なものだったはず。株式の専門家がどう表現するかはわからないが、アストン マーティンの株は、まだ良い局面に入ったとはいえない。

アストン マーティンDBXプロトタイプ
アストン マーティンDBXプロトタイプ

2018年10月に1株19ポンド(2700円)という強気の値段で取引が開始されたが、この原稿を書いている時点で6ポンド(900円)程度にまで下がった。厳しい状況だ。ホールディングスの体制変更も近いと噂されてはいるが、根本的にバランスシートの状況が浮上できるかどうかのカギを握っている。

少し難しい内容でスタートしてしまったが、そんなアストン マーティンの救世主となりえるクルマが、臨戦態勢に入った。経営状況を知るにつけ、スクランブル発進も必要に思える。

自動車評論家の中には、歓迎しない反応もあるかもしれない。だが、筆者は大いに期待している。

ランボルギーニ・ウルスやベントレー・ベンテイガ、ポルシェ・カイエンなどで、商業的な成功を収める他ブランドを静観していられなかったはずのアストン マーティン。率いるアンディー・パーマーと上層部は、静かに、しかし明確に新分野へ依存することになった。安定化と変革をもたらすために。

 
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