ロードテスト BMW 330d ★★★★★★★★★☆

2020.01.25

サマリー

ディーゼル版3シリーズの最上位モデル、そのワゴン仕様は、パフォーマンスや万能性、クルマとしての能力は文句なし。ただし、自動車業界を悩ませるメーカー課税が反映された高価格が、購入のハードルを上げています。

もくじ

はじめに
意匠と技術 ★★★★★★★★★☆
内装 ★★★★★★★★★★
走り ★★★★★★★★★☆
使い勝手 ★★★★★★★★☆☆
操舵/安定性 ★★★★★★★★★☆
快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆
購入と維持 ★★★★★★★★☆☆
スペック
結論 ★★★★★★★★★☆

はじめに

新たな10年を迎えるにあたり、自動車界におけるBMW330dのポジションをじっくり考えるということは、なかなか興味深い仕事だ。

3シリーズの30dというグレードが、はじめて世に送り出されて以来、20年の時間が経つ。ミュンヘンやライプツィヒ、レーゲンスブルクの生産ラインから送り出されたそれは、事態に弾みをつけた。


3シリーズにおいて、これが6気筒ディーゼルの初採用例ではない。しかし、330dの登場は、もっとも多彩なクルマと呼んでいいジャンルの誕生となった。すなわち、ディーゼルの小型高級パフォーマンスセダンである。

当時、この手のクルマの0-100km/h加速タイムが8秒を切るというのは、センセーショナルな出来事だった。しかし、それ以上に重要なのは、このパフォーマンスだけでなく、長距離走行での経済性や上質さ、BMWらしい魅力的な運動性を、330dが併せ持っていたことだ。

その後20年にわたり、後継モデルは造られ続けた。そして、その強みの改善を重ねてきたのである。だが、2020年初頭の自動車界は、違う状況を呈している。

電動化が重要さを増し、メインストリームの車種ではダウンサイジングや気筒数削減が進んでいる。さらには、環境問題に配慮した税制締め付けが厳しくなり続け、ユーザーがディーゼル車に魅力を感じなくなりつつある。また、豪華で高価な、パフォーマンス重視のモデルは風当たりが強くなっている。

これまでは廉価版的な扱いを受けていた小排気量モデルが、性能や魅力を高めているということもそれに加わる。パフォーマンスも洗練性も、そして経済性も高まっている。

BMWでいえば、320dがまさしくこれにあたる。昨年行ったロードテストでは、見事満点を獲得したのだ。

そうしたもろもろを踏まえると、330dは真に円熟味のある、ディーゼルの魅力的なフラッグシップとして今まで以上にはっきりと優位性を示す必要がある。

はたして、それは叶うのだろうか。今回はセダンではなく、さらに実用性を強化したツーリングという切り札を出して、検証してみようと思う。

 
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