【オーロラを追いかけて】ロールス・ロイス・ドーンで行く オーロラ見学ツアー 後編

2020.02.16

もっとも高価な避難小屋

目的地へと到着すると雪が降り始めた。しかも激しく。

このあたり特有の水平に吹き付ける雪が、まるでスキーの練習を拒む10代の若者のようになったわたしの頬に突き刺さるようだ。

濃い霧のなか、ケアンゴームズに呼びかける。
濃い霧のなか、ケアンゴームズに呼びかける。

雪が弱まるのを待ちながら、アプリで上空の様子をチェックすることにした。

幸運にもKpは3に上がり、オーロラ・ウォッチUKの磁気計も強く反応しており、「Glendale」というオーロラ探査用アプリも地磁気の乱れが起こっていることを告げている。

「スコットランド北部でオーロラ撮影が可能になる」と、このアプリは言う。

雪がドーンの窓に叩きつけており、上空では光のショーが始まっているようだが、何も見えないためにフラストレーションがたまる。

意を決したように、レーシーがまるで漁師のような身支度を整えると、カメラを持って夜の闇の中に消えていったが、ここでドーンのさらなるハイテクぶりに驚かされることとなった。

人差し指の操作だけで彼が出ていったドアは自動で閉まり、わたしはハイランドでもっとも高価な避難小屋に匿われたのだ。

幸運な乗客たち

大西洋を西に向かって横断する場合、右側の座席からがもっともオーロラを見ることの出来る可能性が高いと言っていたケースの言葉を思い出し、なんとなくリアルタイムのフライト追跡アプリをチェックしてみた。

すると、ちょうど1万1000m上空を飛ぶハノーバーからニューアークへと向かうボンバルディア・グローバル6000に乗った幸運な乗客たちが、まさに絶好の位置にいることが分かった。

ドーンはつねに安定した走りを見せた。
ドーンはつねに安定した走りを見せた。

まるで酷い船外活動を終えたかのようなレーシーがドーンへと戻ってきた。

彼が撮った夜空を背景にしたドーンの写真には、星と簡単に見間違えてしまう無数の白い光が移っていたが、びっしょりと濡れた服と凍えた表情が示しているように、それは雪だった。

ドーンは地球上のさまざまな困難を克服してくれるが、残念ながら天気だけはどうすることも出来ないのであり、つまりここがわれわれの冒険の終わりだった。少なくとも今回は。

後日クラウストンから、オークニーに住むアラン・フレットが、まさにわれわれが一夜目を過ごした場所で撮影した写真が送られてきた。

藍色と薄紫、黄色、そしてライム色が明るく輝く驚くべき写真であり、ふたたびオーロラの写真撮影に挑戦してみたいと思わせるには十分だった。

もう少しの時間と、もう少しの幸運さえあれば…。

 
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