プレミアム・ラグジュアリーへ回帰 メルセデスAMG CLE 53 長期テスト(1) 肉肉しいマッスルカー
公開 : 2025.02.22 09:45 更新 : 2025.04.11 08:26
多岐にわたる設定項目 称賛したい直6エンジン
そしてCLEはハイテク。設定できる項目は多岐に渡り、最も自分に適した状態を導き出すのは簡単ではない。ステアリングホイールのタッチセンサーやスイッチ、タッチモニターから簡単にアクセスできるが、その結果は快適性にも影響する。
標準では、シートの位置が高め。全長4855mm、全幅1935mmとボディサイズは大きく、四隅の位置感覚を掴むのが少し難しい。筆者は、パワーシートのベストポジションを見つけるのに、時間が必要だった。

サスペンションとパワートレインの特性は、個別に変更できる。ドライブモードは、馬力優先から快適性優先まで絶妙な違いがあり、それぞれに選びたい特長がある。
スポーツ・モードは、シャシーが引き締まりつつ、乗り心地は硬すぎない。路面と対話できるようなマナーが好ましい。それでも、筆者は自分にピッタリなモードを探している途中。道路環境によって、それも変わりそうではあるけれど。
クルマが来てすぐ、少し遠くまで走らせてもみた。直6エンジンは、素晴らしい体験を生んでいた。CLEを称賛するのに充分な強みといえる。妥協ないパフォーマンスと、突出したスムーズさを叶えている。
全体的な印象は、繊細なドライバーズカーというより、肉肉しいマッスルカー。インテリアはラグジュアリーで味わい深い。これを堪能するのに相応しい各項目の設定は、どこにあるのだろう。
セカンドオピニオン
自分は、設定項目が多く用意されたクルマが嫌いではない。サスペンションは硬い方、
エンジンは穏やかな方、という設定も選べるから。AMG CLE 53には、ステアリングホイールに調整用のインターフェイスが用意され、手元で簡単に試すことができる。
ただし、ボディサイズを15%ほど小さくする設定はない。この大きさが、公道で楽しむうえでの足かせのように思えるのだが。 イリヤ・バプラート(Illya Verpraet)

テストデータ
テスト車について
モデル名:メルセデスAMG CLE 53 4マティック+ クーペ・ナイトエディション・プレミアムプラス(英国仕様)
新車価格:7万8825ポンド(約1537万円)
テスト車の価格:8万1445ポンド(約1588万円)
オプション装備
ドライビング・アシスタンス・パッケージプラス:1695ポンド(約33万1000円)
アルパイン・グレー・ソリッド塗装:925ポンド(約18万円)
テストの記録

燃費:10.8km/L(WLTP値)
故障:なし
出費:なし