直6エンジンとの距離がグッと縮まる メルセデスAMG CLE 53 カブリオレ 目下の最強仕様
公開 : 2025.05.26 19:05
目下のCLEクラス最強仕様が、直6ターボのAMG 53 オープンならエンジンとの距離がグッと縮まる 滑らかで即時的な9速AT 車重と相容れないほど機敏 オープンエアの魅力を再実感 UK編集部が試乗
もくじ
ー目下の最強仕様 直6ターボのAMG CLE 53
ーオープンならエンジンとの距離がぐっと縮まる
ー滑らかで即時的な9速AT 車重と相容れないほど機敏
ーオープンエア・ドライブの魅力を教えてくれる
ーメルセデスAMG CLE 53 4マティック+ カブリオレ・ナイトエディション・プレミアムプラス(英国仕様)のスペック
目下の最強仕様 直6ターボのAMG CLE 53
4シーターのコンバーチブルは、需要の縮小とともに、すっかり選択肢が減ってしまった。各メーカーが、イメージリーダー的に擁していた時代もあったが。英国市場におけるオープンカーの割合は、2006年は約4.5%だったが、2024年は約1.6%とのこと。
とはいえ、全メーカーが手を引いたわけではない。ラインナップの合理化を図りつつ、メルセデス・ベンツはCLEを提供してくれている。CクラスとEクラスのカブリオレを、統合するカタチで。

そのかわり、エンジンとトリムグレードは拡充された。英国でも4気筒ガソリンターボとディーゼルターボ、6気筒ガソリンターボから選ぶことができる。もうすぐ発売されるCLE 63には、593psを発揮するV8ツインターボが載るらしい。
今回試乗したのは、3.0L直6ターボのAMG CLE 53。スターター・ジェネレーター(ISG)が載るマイルド・ハイブリッドで448psあり、目下のCLEの最強仕様となる。
オープンならエンジンとの距離がぐっと縮まる
試乗日の朝は冷えていた。冷気を避けるようにソフトトップを閉めると、居心地の良いキャビンに癒やされる。多層構造のファブリック素材は、高速走行中でも上質な車内空間を担保してくれる。
日が昇った頃に、ソフトトップを開く。走行中でも、60km/hまでなら20秒で開閉できる。乱気流を抑えるウィンドディフレクターと、ドライバーの首元へ温風を届けてくれるエアスカーフのおかげで、快適さを保ったまま開放感も楽しめる。

オープンにすれば、シルキーなM260型ユニットとの距離がぐっと縮まる。AMGとしてエンジン音は少し控えめでも、響きは洗練されている。4本出しのテールパイプからは、アクセルオフ時にバックファイアの破裂音が初春の空へ放たれる。
見た目ほど暴力的な加速力ではないものの、公道での速さは申し分なし。 電気アシストのおかげで、低域から息を呑むようなレスポンスを叶えている。レッドラインが迫るほど勢いは減じていくが、普段使いはしやすいはず。
滑らかで即時的な9速AT 車重と相容れないほど機敏
名脇役といえるのが、変速が滑らかで即時的な9速AT。レブリミッター手前でシフトアップを求めると、若干処理に手間取ることはあるようだが。
ボディ剛性の高さも特筆すべき点。極めて僅かにしなる印象は伴うものの、ステアリングの精度と反応は、クーペと遜色ない。試乗車に実装されていた、プロパフォーマンス・パッケージのダイナミック・エンジンマウントも、効果的なようだ。

アダプティブダンパーとパワートレインは、ドライブモードで自在に変化。スポーツ+モード時は、公道では乗り心地が硬すぎるかもしれないが、加減速時の応答性や操縦性のバランスは秀抜といえる。派手なことがお好きなら、ドリフト・モードも選べる。
走りに大きな影響を与えているのが、四輪操舵システム。AMG CLE 53の身のこなしは、1935mmある全幅や2035kgある車重と、相容れないほど機敏といえる。















































































































