日産、ガソリン版『キャシュカイ』の販売は「需要がある限り」継続 EV化は検討中 欧州向けの大人気モデル

公開 : 2026.10.10 07:25

欧州市場向けの日産の主力モデル『キャシュカイ』は、EV化の計画もありましたが、需要がある限りガソリンモデルの販売を継続する意向です。マルチパワートレイン戦略のもと、「不可欠なモデル」と位置付けています。

EV版の導入にブレーキ?

日産は、欧州市場に投入しているガソリンエンジン搭載のクロスオーバー車『キャシュカイ』について、需要があり、かつ法的に義務付けられたEV販売目標を達成できる限り、販売を継続すると表明した。

発売から5年目を迎えた現行世代のキャシュカイは、欧州における日産の最も人気のあるモデルである。英国でもベストセラー車の1つとして、昨年は4万1000台以上を売り上げたが、これはフォルクスワーゲン・ゴルフを上回る数字だ。

日産キャシュカイ
日産キャシュカイ

英国サンダーランド工場で、より小型のクロスオーバー『ジューク』やEV『リーフ』と並行して生産されており、パワートレインとしてはマイルドハイブリッドのガソリンエンジンとシリーズハイブリッドの「eパワー」の2種類が用意されている。

当初は、全車種電動化に向け、キャシュカイのEVモデルが追加される予定だった。しかし、日産は現在、可能な限り長くキャシュカイに内燃機関を搭載し続けると述べている。

欧州向けの「不可欠な」モデル

最近の報道によると、EV版キャシュカイの開発は、世界的な製品ラインナップ、工場数、従業員数を削減するコスト削減計画に伴い中止されたと伝えられている。

新型コンパクトEV『ピクソ』の発表会において、欧州日産の広報担当者は、EV版キャシュカイの開発中止を公に認めたたことは一度もないと説明した。一方、同社の欧州責任者であるジョルディ・ヴィラ氏はAUTOCARの取材に対し、現在の戦略として、内燃機関搭載のキャシュカイの販売を今後数年間は継続する方針であると語った。

日産キャシュカイ
日産キャシュカイ

ヴィラ氏はマルチパワートレイン戦略について、「わたし達は選択肢を持って電動化を進めています。言行一致を徹底しています」と述べた。この戦略の下、キャシュカイは来年から新型ジュークEV、リーフ、ハイブリッド車の『キックス』と並行して生産されることになる。

「キャシュカイは欧州における当社のラインナップにとって不可欠なモデルです。マイルドハイブリッドやeパワーのような電動化ソリューションとの相性も良い。率直に言って、本日発表するわけではありませんが、需要がある限り、このモデルを継続していく意向です」とヴィラ氏は言う。

使いうちに大幅アップデートか

ヴィラ氏は、2020年代後半に向けたキャシュカイの計画について「さらに検討する」とし、ジュークと同様にEV版が登場する可能性も排除されていないと述べた。

「常にEVのモデルと電動化ソリューションの両方を検討しています。市場の動向を注視しており、可能性を排除したわけではありません」

日産キャシュカイ
日産キャシュカイ

「しかし現時点では、需要がある限り、キャシュカイとキャシュカイeパワーを活用していく計画であることは間違いありません」

日産には現時点でキャシュカイのEV化に関する具体的な計画はないが、現行モデルはサイズと価格の両面で、リーフと『アリア』の2台のEVの間にうまく位置づけられている。

キャシュカイの販売をあと数年継続させることから、競争力を保つため、近いうちに大幅な改良が行われる可能性が高い。

前回の大幅改良は2024年に行われ、力強いフロントデザインと新しい車載システムが導入された。また、最新世代のeパワー・システムも昨年追加されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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