新進気鋭のミドルサイズSUV『ジェイクー7』が英国ベストセラー獲得 中国ブランドの市場シェアが4分の1近くに

公開 : 2026.10.10 07:05

英国の新車販売で9月、『ジェイクー7』が販売台数ランキングのトップに躍り出ました。人気は一時的なものではなく、首位獲得は年内2度目。他にもBYDなど中国ブランドが市場シェアの4分の1近くを占めています。

今年2度目の販売ランキング1位

中国の自動車メーカー、チェリー(奇瑞汽車)が展開する中型SUV『ジェイクー7』は9月、英国の車種別販売台数でトップとなった。今年に入って2度目の首位獲得であり、欧州の競合他社を大きく引き離した。

ジェイクー7は3月にもランキング首位を獲得している。英国では、3月と9月はナンバープレートの年式表記が変更されるため、クルマの乗り換えが進み、歴史的に見ても販売が好調な傾向にある。そうした重要な月に、このSUVが最も人気を集めたことになる。

ジェイクー7
ジェイクー7

業界団体である英国自動車製造販売者協会(SMMT)が発表した速報値によると、先月ジェイクー7は1万813台が登録された。2位はテスラ・モデル3で9929台、3位はフォード・プーマで6958台だった。トップ10にランクインした他の中国車は、8位のMG HS(5444台)のみだった。

大ヒットモデルこそ少ないものの、中国メーカーは9月の英国市場で23%のシェアを占めた。ブランド別で、BYDは2万140台の登録台数を記録して2位となり、1万8399台のキアを上回った。1位はフォルクスワーゲンで、2万5972台を記録した。

一方、9月にはいくつかの老舗ブランドが大幅な落ち込みを見せた。ヒョンデの登録台数は1万2台で前年同月比31.9%減となり、ルノーも6721台で29.7%減少した。

現地に定着しつつあるチェリー

チェリー傘下でオモダ(Omoda)およびジェイクー(Jaecoo)ブランドを率いるビクター・チャン社長は、英国市場での前例のない急成長を受けて、両ブランドは「今後も定着していく」と述べた。同氏はさらに、現在の目標は「急成長しているブランドから、確固たる地位を築いたブランドへと発展すること」だと付け加えた。

チェリーは最近、英国ベッドフォードシャーにあるUTACミルブルック試験場に新たな研究開発拠点を開設した。英国市場向けに車両の仕様を調整し、特に運転支援システムやシャシーのチューニングに注力している。

チェリーは英国にR&D拠点を置き、現地の嗜好に沿った車両チューニングを実施している。
チェリーは英国にR&D拠点を置き、現地の嗜好に沿った車両チューニングを実施している。

また、整備や修理にかかる時間を短縮する目的で、部品流通ネットワークの拡充も進めている。AUTOCARの姉妹誌『What Car?』が行った2026年の信頼性調査によると、ジェイクー7の所有者のうち、車両に何らかの不具合が発生した人の3分の2近くが、解決までに1週間以上待たされたという。

また、チェリーは日産と、サンダーランドにある日産工場での車両生産に関する覚書を締結した。これにはジェイクー7も含まれる可能性がある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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