3本爪ライトの新解釈 プジョー『RCZビジョン』公開(後編) 「エモーションを取り戻す」スポーティな2ドア・クーペ

公開 : 2026.10.13 16:50

プジョーが新型のコンセプトカー『RCZビジョン』を公開しました。洗練された4人乗りGTクーペとして『RCZ』の名が復活。需要次第で量産化も視野に入れ、可能な限り現実的な仕様として設計されているそうです。

ネコ科動物モチーフの新しいデザイン言語

実際に顧客の手元に届くかどうかは別として、RCZビジョンの最も重要な使命は、「Feline Future(フィーライン・フューチャー)」と呼ばれるプジョーの新しいデザイン言語を世界に示すことだ。

2027年に発売予定の次期e-208で初採用されるこの新しいデザインは、プジョー独自の個性を強調しつつ、伝統をさりげなく引き継ぎ、ラインナップに「感情」を吹き込むことを意図して考案された。

プジョーRCZビジョン
プジョーRCZビジョン    AUTOCAR

「『Feline Future』とは、優雅さ、精密さ、そして抑制の効いたパワーを意味します」とホッサン氏は説明し、画一化が進む市場においてプジョーを際立たせることの重要性を挙げた。

「製品が増え続け、すべてが似通ってしまいがちな現代において、わたし達はプジョーをデザインする際、この緊張感とダイナミックな感覚を保ち続けています」

RCZビジョンはこの新しい理念を際立たせたシャープなデザインだが、ホッサン氏は「決して攻撃的」になるのではなく、むしろ「精密さと緊張感」を通じて「自信」を表現するものだと述べた。

「プジョーにもっとエモーショナルな要素を呼び戻す必要があります」

感情を揺さぶる美しいクーペの伝統

だからこそ、プジョーはスポーツクーペで新時代の幕開けを告げ、「RCZ」という名称を復活させることを選んだのだという。なぜなら「プジョーにとって、RCZはおそらく最後の、真に感情を揺さぶるクルマだった」からだ。

また、ホッサン氏は1960年代初頭に遡る、プジョーの優雅な2ドア車の伝統にも言及し、「プジョーは美しいクーペで知られていました。これはわたし達にとって重要なことです」と述べた。

プジョーRCZビジョン
プジョーRCZビジョン    AUTOCAR

RCZビジョンは、プジョーの次世代モデル(e-208とe-308に続いて、いくつかのクロスオーバー車が投入される予定)とはフォルムやコンセプトにおいて大きく異なるものの、それらの特徴的なビジュアル要素についてヒントを示している。

その中でも特に際立っているのがライトシグネチャーだ。現行モデルの「3本爪」モチーフに代わり、3本のLEDストリップがボディの前後を囲うように配置されており、『205』や『405』といった過去の人気モデルに見られるスラットグリルを彷彿とさせる。

「3本爪のシグネチャーは維持しながら、水平に配置しました。これはプジョーの伝統へのオマージュで、1980年代には横方向のグリッドを採用していました。それを真に未来的で革新的なものへと昇華させているのです」とホッサン氏は説明した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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