しっかり受け継ぐライオン一族らしさ 新型『プジョー408』はギラギラせず前衛的な雰囲気 思い出したのは405Mi16や406クーペ【森口将之が解析】

公開 : 2026.09.21 11:45

マイナーチェンジを受けた新型『プジョー408』を森口将之が取材します。フロントとリアまわり、ホイールをリニューアルするとともに、ステランティス・グループではお馴染みのハイブリッドシステムを搭載しました。

お馴染みのハイブリッドシステムを搭載

ファストバックスタイルのクロスオーバー、『プジョー408』がマイナーチェンジした。フロントとリアまわり、ホイールをリニューアルするとともに、ステランティス・グループではお馴染みのハイブリッドシステムを搭載した。

グレードはGTで、『408GTハイブリッド』と呼ばれる。マイナーチェンジ前にも同名の車種があったが、あちらは1.6L直列4気筒ターボエンジンを積むプラグインハイブリッド車だったので、敷居が低くなった。

マイナーチェンジを果たし、日本に導入された新型『プジョー408』。
マイナーチェンジを果たし、日本に導入された新型『プジョー408』。    山本佳吾

ボディサイズは全長4700mm、全幅1850mm、全高1500mmで、これまでと同じ。相変わらず日本の法律や駐車場事情を見据えたような数字で、今回も取り回しで困ることはなかった。

エクステリアでまず目立つのがフロントマスクだ。ひと足先にマイナーチェンジした308と似ていて、ライオンの爪痕をモチーフにしたライティングとして、グリルの一部も点灯。ライオンのエンブレムも発光式としている。

もともとライオンの爪痕スタイルだったリアは、ランプの間のエンブレムが発光タイプとなる『PEUGEOT』のレタリングになった。

こうした仕掛けは最近、多くのクルマで採用されているが、新型408はギラギラになっていないし、前衛的な雰囲気も感じさせて、プジョーらしい。

幾何学的なグラフィック、かつモダンでクール

それ以上に目を惹いたのはアロイホイールだ。円形であることを良い意味で無視した幾何学的なグラフィック、かつモダンでクール。強度計算など大変だったかもしれないけれど、あえてこのような大胆な造形に挑戦することこそフレンチだ。

インテリアやパッケージングは308と基本的に同じ。相変わらずエッジの効いた空間でありつつ、シートはサポートが良く体になじむ。高めのインパネ、傾いたウインドスクリーンを前にして、ちょっと背もたれを倒し気味のドライビングポジションとすると、クロスオーバーというよりクーペっぽいクルマだと実感する。

インテリアやパッケージングは308と基本的に同じとなる。
インテリアやパッケージングは308と基本的に同じとなる。    山本佳吾

そういえば外観も、408はクーペっぽい。あえて3ではなく4を車名の最初に持ってきたのは、かつての406クーペの路線を受け継いでいるのではないかと、勝手に思ったりした。

それでいて後席は、ドアは四角く開いてアクセスしやすいし、中は身長170cmの僕なら足が組めるほどで、2790mmというロングホイールベースを実感する。しかも掛け心地はフロントより明確にソフトで、その昔愛車にしていた405Mi16を思わせる作り分けに感心した。

荷室もまた広くて使いやすい。容積は後席を使用した状態でも536L、畳めば何と1611Lをマークする。ステーションワゴンの308SWの608/1634Lに迫るわけで、流麗なフォルムからは予想できない。ファストバックゆえテールゲートが前後に長いので、奥の荷物が取り出しやすいことも美点だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    山本佳吾

    Keigo Yamamoto

    1975年大阪生まれ。阪神タイガースと鉄道とラリーが大好物。ちょっとだけ長い大学生活を経てフリーターに。日本初開催のWRC観戦をきっかけにカメラマンとなる。ここ数年はERCや欧州の国内選手権にまで手を出してしまい収拾がつかない模様。ラリー取材ついでの海外乗り鉄旅がもっぱらの楽しみ。格安航空券を見つけることが得意だが飛行機は苦手。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事