「もうSUVは要らない」 次世代DS 3はハッチバックへ回帰 コンセプトカー『F3VER』でNo3のデザインを予告

公開 : 2026.10.16 11:25

DSはパリ・モーターショーで新型のコンセプトカー『F3VER』を公開しました。初代DS 3と同様のハッチバックタイプで、次世代『No3』のデザインを予告しています。来年にはインテリアも公開される予定です。

初代モデルと同様のスタイルへ

『DS 3』は次世代モデルでハッチバックに立ち返ることになる。その先駆けとなるのが、パリ・モーターショーで公開された新型のコンセプトカー『F3VER』だ。

DSのデザインディレクター、ティエリー・メトロズ氏によると、車高の低いBセグメント車を生産するという決定は、顧客が現行DS 3のようなクロスオーバー車を拒んだため下されたものだという。

パリ・モーターショーで公開されたDS F3VERコンセプト
パリ・モーターショーで公開されたDS F3VERコンセプト    AUTOCAR

メトロズ氏は、「お客様からは『もうSUVは要らない。新型車はどれもSUVかクロスオーバーばかりだ』という声が上がりました。多くのお客様がこれを待ち望んでおり、今でもこの種のクルマを愛しているのです」と説明した。

実際、現行のDS 3は、初代のハッチバックモデルと比較すると販売面で不振だった。初代モデルの販売最終年度となった2018年、英国では3000台が販売されたが、車高の高い『3クロスバック』は2019年に2000台強にとどまった。英国ではこれをピークに、以降は毎年減少傾向にある。

インテリアは来年公開予定

F3VERコンセプトは、スタイリングにおいて初代DS 3を明確に踏襲しており、同様の角ばったリアライトやツートンカラーの塗装が採用されている。周囲の車両や歩行者にメッセージを表示できるデジタルリアスクリーンなど、一部の機能は量産モデルには採用されないだろうが、メトロズ氏はこのコンセプトカーがDSの意図を示していると指摘した。

例えば、全長4.19mと現行モデルよりわずかに長い程度で、「インフィニティミラー」と呼ばれるリアライトも、アニメーション機能は省かれるものの量産化は可能だ。

パリ・モーターショーで公開されたDS F3VERコンセプト
パリ・モーターショーで公開されたDS F3VERコンセプト    AUTOCAR

現時点では、F3VERにはインテリアが実装されていない。メトロズ氏は、来年、インテリアまで含めて完成したコンセプトカーを公開することを明らかにした。量産モデルはその後まもなく登場する見込みだ。

航続距離550kmを目標に

次世代モデルの成功には、開発サイクルの短縮が不可欠だと同氏は述べている。DSは、通常4年かかる開発を2年以内に完了させることを目指している。

また、物理ボタンの廃止に頼ることなく、部品点数を30%削減する目標だ。これはコスト削減と収益性向上にも寄与するものであり、いずれも販売低迷に対処する上で不可欠な要素だ。

パリ・モーターショーで公開されたDS F3VERコンセプト
パリ・モーターショーで公開されたDS F3VERコンセプト    AUTOCAR

次世代モデルの3は、プジョー208やオペル/ヴォグゾール・コルサと共通のSTLA Oneプラットフォームを採用することで、開発を加速するだろう。メトロズ氏によると、3は他のモデルよりも車高を低く、車幅を広く設定し、よりスポーティな外観を実現するという。また、航続距離550kmを目標とし、500kmを「最低ライン」としている。

デザインや構造を一新するだけでなく、DSの最新モデル群に合わせて『No3』と名称を変更する見込みだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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