エアバッグ不具合 2009年から2019年生産のシトロエンC3/DS 3に運転中止要請 欧州

公開 : 2025.06.24 07:45

ステランティスは欧州で、初代DS 3および2代目シトロエンC3(2009~2019年)の使用中止を求めています。タカタ製エアバッグの不具合で重大事故が発生したため、対象車の回収と修理対応に追われています。

タカタ製エアバッグで事故

ステランティスは、2009年から2019年に生産された初代『DS 3』および2代目シトロエン『C3』を所有する欧州全域のすべてのオーナーに、運転を直ちに中止するよう指示した。

DS 3はシトロエンブランドで販売された前期のモデルと、DSブランドのみで販売された後期型も対象となる。使用中止要請の理由は、タカタ製エアバッグの不具合だ。

欧州向けの2代目シトロエンC3(画像)と初代DS 3が対象となる。
欧州向けの2代目シトロエンC3(画像)と初代DS 3が対象となる。

1週間前、フランスのランス市で2014年型C3に搭載されたタカタ製エアバッグが爆発し、乗っていた女性が死亡するという事故が発生した。

この事故を受け、フランス当局はステランティスに対し、欠陥のあるタカタ製エアバッグを搭載したDS 3およびC3を回収するよう求めている。同社はすでに、対象車をリコールし、69万台のうち70%弱のエアバッグを交換していた。国営放送局『ラジオ・フランス・アンテルナショナル』の報道によると、フランスのフィリップ・タバロ交通大臣は、同社の対応は「リスクの規模に見合ったものではない」と述べたという。

ステランティスは、対象となるC3およびDS 3の全オーナーに書面で通知すると発表した。

また、修理をできるだけ迅速に行うために「サプライヤー、販売店、生産工場のネットワークを総動員している」とし、「ステランティスはこの問題に対処するために、迅速かつ透明性を保ち、責任ある対応を継続して行ってまいります」と述べた。

オーナーは、シトロエンのウェブサイトにて車両識別番号(VIN)を検索することで、自分のクルマが対象となっているかどうかを確認できる。

2017年、タカタは、同社のエアバッグに不具合があったことを認め、世界最大の自動車リコールに発展した。潜在的な欠陥が初めて指摘されたのは2006年。タカタの幹部は、一部のエアバッグのインフレータが過剰な力で膨張し、金属片が車内に飛び散る可能性があると明かした。世界中で1億台以上のクルマが影響を受けた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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