だったらサーキットではグラグラと不安定になるのでは? とお思いの向きもあるかもしれない。しかし想像に反してC63はピタリとフラットな姿勢を保っていた。

びっしょりと濡れたスネッタートンでは、水の上を滑るというよりも、水の層を切り裂きながら前へ進み、もっとも速く、もっとも簡単に走らせられた。

「怖さを感じさせずに、楽しませる。安定感にも驚いたよ」とコメントをしたのはニック・カケット。マット・プライヤーのメモにも “ゴキゲンなエンジンと高いバランス” と書き残していた。

ネガティブな意見を残したのはマット・ソーンダースだ。「期待するほどフレンドリーではなかった」とコメントしていた。

総合順位は8位。4人のテスターが同じスコアを与えたのはこのクルマのみであった。

コメントは総じて悪くなかったにもかかわらず、どうしてこんなに順位が低かったか?