ロールス・ロイス・レイス「ブラック・バッジ」 ルーマニアの旅(後編)

公開 : 2017.08.20 19:10

もし、レイスに落石したならば

見通しが急に開けた事に驚き、恐怖が迫り来る。落石や雪崩の爪痕が先を急ぐ事を警告している。

ロールスの担当者に、落石に直撃されたと報告することになったら、目も当てられない。遠く離れたこの場所でみるこの風景は、絶景である。一目で、数えきれない山頂をおさめることができる。

最後の左を曲がると、そこにはパルティニュー荘がある。湖の畔にあるチャウチェスクのハンティング・ロッジは、今ではハードコアなスキーヤーの常宿である。

絵に描いたような、岩で囲まれたその宿は、雪崩を避けるために壁から少し離れたところに位置する。冬季を凌ぐのには良い場所であるが、夏の間旅行者にお土産を売る露店の多くは、破壊されて残骸が残るだけである。

少し離れたところに、丘を貫くトンネルがあり、そこを通り抜けて逆側へ出ることができる。

虚しさが残る場所から離れることはできるが、そこもまた雪で覆われ、暫くは身動きはとれないだろう。チャウチェスクの愚行とはよく言ったものだ。

パルティニュー荘で一夜過ごすことができることを知ったが、それはつまり「進入禁止」の警告を守らない人が、クリスとその家族がここで商売をするに足りるだけ存在するということである。

夕暮れ時に、外出をして、長いイブニングを外で過ごした。カメラマンのスタンは、撮影をし、わたしはこの澄んだ空気と星空を満喫した。明日、われわれは帰路に付く。

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