プジョー新型『e-208 GTi』発表 280馬力の高性能モデル 足回りも強化、専用デザイン採用

公開 : 2025.06.16 18:45

プジョーは小型EV『e-208』の高性能バージョンとして、新型『e-208 GTi』を正式に発表しました。GTiモデルの復活は約4年ぶり。0-100km/h加速5.7秒を実現する電動ホットハッチです。

GTiがついに復活 ワイルドな電動ホットハッチ

プジョーは6月13日、新型の高性能EV『e-208 GTi』を発表した。

『GTi』は、プジョーの高性能モデルに与えられる名称だが、2021年に308 GTiの販売が終了して以来、市販車では使用されていなかった。また、高性能モデル自体も、2024年後半に販売終了した508 PSE以来となる。

新型プジョーe-208 GTi
新型プジョーe-208 GTi    AUTOCAR

新型208 GTiは、標準のe-208をベースに、プジョー・スポールによって大幅な改良が加えられている。開発においては、伝説的なホットハッチ『205 GTi』からインスピレーションを得たという。

鍵となるのは、アルファ・ロメオジュニア・ヴェローチェから移植された電気モーターだ。フロントに搭載され、機械式リミテッド・スリップ・ディファレンシャルと組み合わせることで、最高出力280psと最大トルク35.1kg-mを発生。標準モデルの156psを大幅に上回るパワーを実現した。

車重1596kgで、0-100km/h加速は5.7秒を達成。ライバルのミニ・ジョン・クーパー・ワークス・エレクトリックよりも0.2秒、アルピーヌA290 GTパフォーマンスよりも0.7秒速いタイムだ。最高速度は180km/hとされている。

この加速性能に合わせて、油圧式バンプストップとリアアンチロールバーが装備される。また、ステアリングもよりダイレクトなレスポンスを実現するようにチューニングされているという。

外観も、そのパフォーマンスにふさわしいものとなった。標準モデルよりも車高が30mm低くなり、フロントのトレッドは56mm、リアは27mm広くなり、筋肉質なスタンスを実現した。

標準のe-208との違いとしては、フロントリップ、リアスポイラー、モータースポーツをモチーフにしたリアフォグランプ一体型のリアディフューザーが挙げられる。

18インチのアルミホイールは、かつての1.9L 205 GTiを彷彿とさせるデザインで、オリジナルと同じフォントで『GTi』のロゴが入っている。これに、サーキット走行に重点を置いたミシュランのパイロット・スポーツ・カップ2タイヤと、355mmのブレーキディスクが組み合わされる。

低い車高にこのような大径ホイールを装着するため、フェンダーエクステンションが採用され、鮮やかな赤のストライプが添えられている。

インテリアにも205のモチーフが継承されている。バケットシートは赤と黒で彩られ、フロアマットも赤で仕上げられる。その他の部分は標準のe-208と同じだが、シートとステアリングホイールにアルカンターラが追加されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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