わずか5分でフル充電 フィアット、バッテリー交換技術の実証実験を開始 市販車への導入も視野

公開 : 2025.06.16 07:45

スペインの首都マドリードで、フィアットは『500e』を用いてバッテリー交換技術の試験を行っています。充電時間を大幅に短縮することで、EVの普及を加速させる狙いです。試験が成功すれば市販車にも導入予定とのこと。

充電時間を大幅に短縮

ステランティスは、わずか5分でEVをフル充電できるバッテリー交換技術を、フィアット500e』で試験的に導入している。成功すれば、EVの普及における最大の障壁の1つである充電時間が解消されることになる。

バッテリー交換技術は、その名の通り車載の駆動用バッテリーを取り外し、充電済みのものへ交換するというもの。ガソリンの給油とほぼ同じ時間で充電できることになるが、専用の交換ステーションと対応するモジュール式バッテリーが必要だ。

スペインでバッテリー交換技術の試験を行うフィアット500e
スペインでバッテリー交換技術の試験を行うフィアット500e    フィアット

この試験は現在、バッテリー交換技術を手掛けるAmple社のバッテリー(容量不明)を搭載できるように改造された40台の500eを使用し、スペインの首都マドリードで実施されている。

ステランティス傘下のカーシェアリング会社Free2Moveが車両群の運営を行い、市内のユーザーが運転している。

現時点ではバッテリー交換ステーションは1か所のみだが、スペイン政府から980万ユーロ(約16億円)の助成金を受けており、今後さらに増設していく予定だ。

また、ステランティスは2025年半ばまでに試験車両を100台に拡大する。

フィアットのCEOであるオリヴィエ・フランソワ氏によると、この実証実験がうまくいけば、一般の顧客にもバッテリー交換技術を提供する予定だとしている。

「わたし達は、このコンセプトを実環境の条件下で徹底的にテスト・分析し、近い将来、一般顧客への拡大を目指しています。それが、このプロジェクトを信じ、象徴的なフィアット500を試験車両に選んだ理由です。フィアットとステランティスがモビリティの未来を形作る上で、貴重な知見をもたらしてくれるでしょう」とフランソワ氏は述べた。

500eは、シトロエンプジョーオペルなどが採用しているe-CMPプラットフォームではなく、特注のプラットフォームをベースにしているため、この試験が他ブランドのEVにも拡大されるかどうかは不明だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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