コッパディ東京

2013.11.23

コッパディ東京が開催されたイタリア街は、ヨーロッパを思わせる石畳や街並みが並んでおり、そこに1年に一度、クラシックカーが集まるこの日は、まるで、イタリアのどこにでもある、街の人々が集まる小さな広場のようなにぎやかな光景になる。

さて、今回も80台以上のエントリーがあったこのイベントで、最も特徴的だったのは、いわゆる“バルケッタ”と呼ばれるクルマが10台も集まったことだろう。

遠くは名古屋からも複数台参加したバルケッタは、シアタやスタンゲリーニ、オスカなど、イタリアの宝石と称されるに相応しいエンジンとボディとを纏い、素晴らしい排気音とともに、東京の街を疾走していた。

一方、フランスのパナールが3台出場したことも今年の特徴の一つとして挙げられる。そのうちの1台、ディナXで出場したオーナーは、他にもDBを所有しており、空冷フラットツインのエンジンに魅せられ、ごく最近このディナXを入手されたとか。初めての都内ドライブを存分に楽しんだようである。

コースはイタリア街をスタートしたのち、お台場、木場などのベイエリアを巡り、丸の内、皇居、渋谷を経由してスタート地点へ戻る約55キロのコースであった。

コッパディ東京は雨のイメージが強いが、今年は幸いにも小春日和に恵まれ、気持ちの良い一日を愛車とともに過ごすことが出来たようである。

主催者によると、来年も同じ場所でほぼ同時期に開催する予定だという。

text&photo: Shunichi Uchida（内田俊一）

イタリア街とバルケッタ。右からスタンゲリーニ・アラドーロ508、スタンゲリーニ750S、シアタ750C、そしてバルケッタではないが、非常に珍しいフィアット500フランシス・ロンバルディ。
パナールPL17とパナール・ディナXが並ぶ光景はなかなか見られない。
ピート・ブロック氏が見学に訪れた。BREを設立した人物で、カーデザイナーとしても一流の腕を持っている。
三菱500も参加。ドライバーはお父さん。後席にお母さんと赤ちゃんが乗っている。
戦前車も多数エントリー。これはフィアットシアタ508S MM。快調にスタートを切っていった。
今回の逸品。マセラティA6GCSスカリエッティが快音とともにスタート。
パナール・ディナXがフラットツインの独特の排気音を響かせたスタートする。
オスカS950が行く。これも素晴らしいコンディションのバルケッタだ。
BMW700カブリオレ。ミケロッティデザインのボディは流麗だ。
フィアット・トッポリーノが都心を走る。何ともほのぼのとした良い光景ではないか。
何とも洒落た演出をしていて、イタリア街の雰囲気、そして、コッパディ東京の雰囲気にマッチしている。