【煮え切らないR】フォルクスワーゲン・トゥアレグR eハイブリッドへ試乗 PHEVで登場

公開 : 2021.04.10 08:25

Rが与えられた、高性能版トゥアレグ。PHEVのパワートレインで環境に配慮しつつ、Rとしての優れた走行性能も目指されています。英国編集部が評価しました。

もくじ

PHEVのトゥアレグにRが付いた
カイエン・ハイブリッドと同じ総合462ps
14.3kWhのバッテリーでEVモード32km
煮え切らなさを感じる高性能なトゥアレグ
フォルクスワーゲン・トゥアレグR eハイブリッド(英国仕様)のスペック

PHEVのトゥアレグにRが付いた

text:Matt Saunders(マット・ソーンダース)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
戦略的に拡大が続けられている、フォルクスワーゲンの高性能モデル「R」。口火を切ったのはクロスオーバーのTロックRだったが、ブランド最上級のフルサイズSUV、トゥアレグ・ハイブリッドにもRが追加されることになった。

これまでにも、際立って高性能なトゥアレグは存在していた。欧州で多くの人の記憶に残るモノといえば、V型10気筒TDIディーゼルエンジンを載せたR50だろう。

フォルクスワーゲン・トゥアレグR eハイブリッド(英国仕様)
フォルクスワーゲン・トゥアレグR eハイブリッド(英国仕様)

しかし最新のトゥアレグRは、背負うものが違う。まず、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)だ。

フォルクスワーゲンのRが示すモデルが、従来以上に広がっていることを示すと思う。今後の純EVの多くにも、R版が早い段階から投入されることが期待できる。

様々なモデルにRを展開するには、ある程度のコンセプト解釈が求められる。それも十分に理解できる。アルテオンR シューティングブレークや、ティグアンRなどでも同様だ。

収益性の良い高性能モデルに対し、現在は革新性も従来以上に求められている。CO2排出量が増えることで高額になる反則金を考えると、開発コストも価格も、吊り上がらざるを得ない。

同時に、フォルクスワーゲンは「R」ブランドを拡大解釈しすぎたようにも思う。本当のドライビングファンを忘れてしまった感も否めない。トゥアレグRには、多くの要素が盛り込まれている。

カイエン・ハイブリッドと同じ総合462ps

とはいえ、トゥアレグRの見た目は良く考えられており、Rらしい。20インチの大径アルミホイールが標準で、最大22インチまでがオプションで選べる。今回の試乗車にも装備されていた。

スポーティなルックスのために、専用バンパーやサイドシル、ルーフスポイラーなどで身を包んでいる。Rであることを主張するラピス・ブルーの塗装に、ブラック・アウトされたトリム類でボディを装飾。過去の例にも則っている。

フォルクスワーゲン・トゥアレグR eハイブリッド(英国仕様)
フォルクスワーゲン・トゥアレグR eハイブリッド(英国仕様)

大きなボンネットの中に収まるユニットは、3.0L V6ターボ・エンジンで、135psの電気モーターを結合。ポルシェ・カイエン Eハイブリッドにも搭載されるユニットだ。この組み合わせに興味を持つかどうかは、人それぞれかもしれない。

ちなみに、ベントレー・ベンテイガ・ハイブリッドとアウディQ7 60 TFSIeも、基本的に搭載するハイブリッド・システムは同じもの。

システム総合での最高出力は462psを発揮。最大トルクは69kg-m以上とされ、スペック的には充分以上。実際トゥアレグRは速い。

だが、熱狂的な勢いを感じるほどではない。電気モーターは瞬間的に大きなトルクを生み出すはずだが、低速域からのピックアップや反応が鋭いとまではいえないだろう。

トランスミッションは8速ATで、トルセン式のセンターデフを介してタイヤへと伝えられる。このドライブトレインが、発進時に一瞬の思考時間を挟む様子。PHEVを搭載したライバルSUVの方が、より滑らかさと効率の面で優れる印象を受ける。

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