VW フェスト 2014 & VWジャンボリー

2014.04.26

text & photo:Takahisa Takizawa (滝澤隆久)

 
フォルクスワーゲン・フェスト2014が富士スピードウェイで開催され、好天に恵まれたこの日は、VW専門誌『Street VWs』が主催する「VWジャンボリー」が併催するカタチでジョイントし、水冷と空冷のVWがサーキットに大集合する、まさにVWファンには堪えられない催しとなった。

このVWジャンボリーは、空冷モデルのカーショーを中心にフリーマーケット、そして0-400mドラッグレースのデモンストレーション・ランなどが行われ、特に普段は空冷にはあまり馴染みが無い一般のファンや現行VWオーナーにとっては、クラシックではあるもクルマ趣味のトレンドを生み出し続けるビートルやタイプ2の魅力を再発見する良い機会となったことだろう

  • 早朝のゲートオープンと共にカブトムシたちが列をなして会場入り。この日のためにそれぞれが思い思いのドレスアップやカスタムを施してやってきたのだ。まさにミーティングはハレの日そのものだ。

  • 手慣れたスタッフの誘導でタイプ1、タイプ2、タイプ3、そしてカルマンギアが、ひとつの塊となるように停められる。大きな1枚ガラスの顔が特徴のタイプ2“ベイウインドー”の初期型と後期型。相違点は分かりますか?

  • 1950年に製造されたパネルバンで始まったタイプ2は、以後ボディバリエーションを増した。そんなタイプ2の中でもアンビュランス(救急車)に魅せられて早や13年! という筋金入りのエンスーは梓さん。

  • VWのパーツやアクセサリー、ミニカー、アメリカンテイストな雑貨や古着、その他VW生活に役立ちそうなアイテムを取り扱うフリーマーケットが軒を連ねた。そうしたお店でのお宝探しもVWイベントの楽しみ方。

  • アーリー、レイト、そして第三世代のバナゴン。タイプ2は各時代それぞれのモデルに強烈な人気があり、昨今はタイプ2をアウトドア・ギアとして使い尽くす楽しみ方が定番。一度ハマったら簡単には抜け出られない。

  • この日のプログラムには空冷VWによるドラッグレース(0-400m)のデモランが用意されており、日頃から走り慣れているレーサーたちが愛車と共に馳せ参じた。写真の大友さんは経験豊富なベテランレーサーのお一人。

  • 普段はビートルのカブリオレも乗るが、この日はタイプ2、アーリーモデルのキャンパーで参加していた牧さん。凝ったディスプレイは多くのギャラリーから注目の的。オーナーにしてみればこうした用意や装備は日常茶飯。

  • フリーマーケットのコーナーでは、荷物を積んでやって来たタイプ2が大活躍。カンガルー除けの大きなプロテクターを装備したタイプ2が運んできたのは、渋い革のトランク。おしゃれな演出には欠かせないアイテムだ。

  • こちらはタイプ3のエリア。台数こそ多くはなかったものの、それぞれに使いこなされた味が醸し出された個体が印象的。特にタイプ3といえば、ワゴンボディのバリアントが強い人気を継続中。手前が初期型、奥が後期型だ。

  • 複数のVW専門ショップによるディーラー・ブースは、それぞれに趣向を凝らしたディスプレイでアピール。老舗のフラット4は1964年式のFOR SALEカーとDDSと愛称されるドラッグレースカーを展示した。

  • リアの窓が小さな楕円形のビートルは1953年から1957年までに生産されたモデルで、窓の形状から“オーバルウインドー”と呼ばれる。ヴィンテージVWコレクターの間では人気の高いモデルだ。

  • イタリアのギア社がデザインしてドイツのカルマン社が生産を行ったスペシャルモデルが“VWカルマンギア”。流麗なクーペとカブリオレとがある。写真手前のモデルはカスタム、奥がほぼノーマルの個体。

  • 地元静岡在住の笹山さんは、愛車の1956年式オーバルウインドーにご覧のような素敵な演出を凝らしてアピール。このアメリカンな雰囲気を、どこのイベントでも見せてくれている。しかも既に10数年もブレずに継続中なのだ。

  • 群馬在住の信沢さんは、4人のご家族全員がVWビートルを所有し日常的にドライヴしている超熱心なVWフリーク。肩肘を張らずにVWビートルを生活のツールとしている信沢スタイルを、あなたも真似してみませんか

  • 東京在住の佐々木さんの愛車は渋くて素敵な色合いのビートル・カブリオレ。実はこの個体、梁瀬自動車によって輸入販売された極初期のモデルで、なんと1953年式!! カブリオレのD車としては当然最古参のクルマだ。

  • VWロゴのステッカーやTシャツなどなどを素敵にディスプレイしてお客さんを魅了しているのは、VWフリマ経験豊かな善如寺さん。超の文字がつく愛犬家でもある。

  • ここ最近はVWのタイプ2を使った移動販売車が人気だが、はい、この日も居ました!!  お店になっているタイプ2は、屋根が高くなっている“ハイルーフ”というモデル。用途に応じてこんなモデルもVW社では用意していた。

  • ご主人の満さんがタイプ2のバス、奥様の綾子さんがビートルという理想的な組み合わせでVWイベントに参加している佐々木さんご夫妻。この日も2台揃ってお仲間と一緒に参加されていた。

  • ピット内にて開催されていたVWヒストリー展示では、VW K70という珍しいモデルを目にすることが出来た。空冷式RRレイアウトから水冷式FFレイアウトに大転換した最初のVW。しかし程度の良い個体が残っていたものである。

  • こちらはフラット4が所有する1949年式ヘップミューラー・カブリオレ。2シーターのスペシャルモデルで、カルマン社製の5シーターと共に生産が開始された。しかし工場の火災で696台しか作られなかった悲運のモデル。

  • アメリカで始ったカリフォルニア・ルック(Cal-Look)の日本版をイメージして、1970年代初頭にフラット4の小森さんがハンドメイドした、記念すべき最初のCal-Lookがこの個体。普段はフラット4で目にすることが出来る。

  • リアのウインドーが2分割の小窓…それは最も古いビートルである証拠。熱心なビンティッジVWファンが持ち込んだ珠玉の3台が勢揃いした。写真手前から1951年式、1950年式、そして1952年式。

  • 3台のヴィンテージVWのオーナーとフラット4の小森社長(左から2人目)とがビンティッジVW談義に花を咲かせていた。趣味シーンの先頭を走り続ける人たちが、貴重なビートルを次世代へとつなげてゆくのである。

  • 1952年式のスタンダードモデル、しかも地名無しのライセンスプレート!! (当然、車検を受けて稼働中) 貴重な個体は、梁瀬による正規輸入以前から日本に棲んでおり、最近現オーナーの中西さんがレストアを行った。

  • 1967年式カブリオレのオーナー、桑木さんは、愛車を駆ってどこにでも出掛けるアクティヴなスタイルを楽しんでいる。この日は、0-400mドラッグレースのデモランにも参加してVWの世界を堪能していた。

  • タイプ2バスで小型のキャンピング・トレーラーの“エリバパック”を牽引する…ビートル・ファンならずとも傍目にも素敵なスタイルである。ワンコがエリバパックの下に隠れてお留守番中。

  • 昼過ぎにメインのストレートコースを使って開催された0-400mドラッグレースのデモラン。スタンドに詰めかけたギャラリーの多くが、初めて見る戦闘的なビートルに酔い痴れた。とにかく速い!!

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