一挙4台! トイファクトリー、デュカト・キャンパー公開 ジャパンキャンピングカーショー2023

公開 : 2023.02.04 10:25

「オリジン」 ポイントは自由度

キャンピングカービルダーがオリジナリティ溢れるデュカトを発表している中でトイファクトリー製モデルの特徴はとにかく断熱がしっかりしていることで、ヴェンダー氏によると、天井やフロアに新しい断熱素材を採用したそうだ。

そして、家具を軽量化した点もポイントで、新しい技術と素材で、デュカトのスムーズかつ力強い走りをスポイルしないようになっているという。

トイファクトリーのフィアット・デュカト「オリジン5.4」
トイファクトリーのフィアット・デュカト「オリジン5.4」    高桑秀典

藤井代表が補足するかたちで「断熱は業界一のこだわりで施工しており、ヨーロッパ車よりも強いので、世界一ということだと思います。軽量化は従来比で30%減を実現しました」

「デュカトは車重があるので、従来の技術や素材では重くなってしまい、燃費や操縦安定性が悪くなってしまいます。軽量化の効果は、乗っていただければ分かります。もちろん、デュカトならではの雰囲気を崩さないようにすることも心がけています」と語っていた。

ヴェンダー氏によると、「オリジン」は“人気のあるという意味でのクラシック”な室内レイアウトを参考とし、乗車/就寝人数の確保を重視し、キッチンなどを割愛。

取り外し可能なシートを採用することでレイアウトや乗車人数の自由度を高めており、室内を大きなカーゴルームにすることも可能なのだという。ポップアップルーフを装備すれば、4~5人での就寝も可能になるそうだ。

「ダヴィンチ」 車名の意味は?

「ダヴィンチ」のコンセプトは、ヨーロッパで製作されているデュカトキャンパーによくあるヨーロピアンスタイルで、室内の広さを活かした“王道スタイル”で仕上げたのだという。

藤井代表によると、ドイツのRV専門シートサプライヤーであり、ヨーロッパNo.1メーカーであるaguti(アグチ)社のシートを採用しており、トイファクトリーが日本総代理店になったので、今後、キャンピングカー業界で同メーカーのシートを普及させたいそうだ。

トイファクトリーのフィアット・デュカト「ダヴィンチ6.0コンセプト」
トイファクトリーのフィアット・デュカト「ダヴィンチ6.0コンセプト」    高桑秀典

ダヴィンチの外観は、藤井代表からヴェンダー氏に、デュカトが「イタリアから日本に上陸したことが分かるようなデザインにしてほしい」というリクエストがあったため、同じイタリアで生まれたレオナルド・ダ・ヴィンチにちなんだロゴを採用したそうだ。

芸術家、科学者、発明家として歴史にその名を遺したダ・ヴィンチの行動理念と“はじまりはいつもトイファクトリー”というトイファクトリーの行動指針が見事にマッチしたことも「ダヴィンチ」というモデル名にした理由なのだという。

「ユーロバーデン」 日本市場の声を形に

藤井代表によると、「ユーロバーデン」はバーデンのノウハウをデュカトで実現してほしい、というユーザーからのリクエストに応えるかたちで製作したモデルで、ジャパニーズスタイルをデュカトにうまく落とし込むことできたそうだ。

「今後、人気シリーズのコンセプトやレイアウトをデュカトに採用することがあるかもしれません。今回のジャパンキャンピングカーショー2023の期間中に、さらにさまざまなリクエストをいただくことになると思います。ヨーロッパ車は大先輩のクルマで、優れた走行性能やインテリアデザインなど、学ぶところもありますが、日本人のモノ造りは丁寧なので、それを伝えていきたいです」とのことだった。

トイファクトリーのフィアット・デュカト「ユーロバーデン5.4」
トイファクトリーのフィアット・デュカト「ユーロバーデン5.4」    高桑秀典

ジャパンキャンピングカーショー2023に展示された各モデルの価格は下記。

「オリジン5.4」が1358万5880円、「ダヴィンチ6.0コンセプト」が1531万1670円。

「ユーロバーデン5.4」が1283万2930円、「アソボット5.4」が963万4900円。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    高桑秀典

    Hidenori Takakuwa

    1971年生まれ。デジタルカメラの性能が著しく向上したことにより、自ら写真まで撮影するようになったが、本業はフリーランスのライター兼エディター。ミニチュアカーと旧車に深い愛情を注いでおり、1974年式アルファ・ロメオGT1600ジュニアを1998年から愛用中(ボディカラーは水色)。2児の父。往年の日産車も大好きなので、長男の名は「国光」

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