さすがに「ファンキー」過ぎた? 中国大手がブランド再編、車名を変更 イメージ向上へ

公開 : 2023.11.23 06:05

・中国の長城汽車が欧州向けのブランド再編を発表。
・オラ(欧拉)とウェイ(WEY)は段階的に廃止、統合へ。
・「ファンキーキャット」などの車名が変更。シンプルなネーミングに。

車名をシンプルに変更 ブランド力強化

中国の自動車メーカーである長城汽車(GWM)は、欧州市場向けに展開するブランドの再編を発表した。その一環として、小型EVのオラ・ファンキーキャットなどの車名が変更されることになった。

長城汽車は2016年、SUVに特化したブランドとしてウェイ(WEY)を、2018年にはEV専用ブランドとしてオラ(欧拉)を立ち上げた。いずれも欧州に展開し、オラ・ファンキーキャットやウェイ・コーヒー01などを販売している。

オラ・ファンキーキャット(欧拉好猫)は今後「GWMオラ03」に変更される。
オラ・ファンキーキャット(欧拉好猫)は今後「GWMオラ03」に変更される。

しかし今回、新たな「One GWM」構想によりブランド再編が決定し、両ブランドは段階的に廃止され、同じ “マスターブランド”の下で販売されることになった。各モデルの車名も変更し、ブランド力の強化を図る。

これまでオラ・ファンキーキャット(好猫)と呼ばれていたモデルはGWMオラ03、ウェイ・コーヒー01はGWMウェイ05、ウェイ・コーヒー02はGWMウェイ03となる。

2024年に発売予定の新型オラ・ライトニングキャット(閃電猫、グッドキャット、ネクストキャット、バレエキャットとも呼ばれる)は、GWMオラ07となる。

長城汽車はブランド再編について、「中国の自動車メーカーの認知度を高め、当社のパートナーが流通からディーラーレベルに至るまで、相乗的かつ効率的な商業的アプローチを適用できるようにする」と述べた。

オラ・ファンキーキャットは2022年後半に欧州で発売された小型EVで、最大63kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は最長418kmとされる。初期限定モデル「ファースト・エディション+」の英国価格は3万3795ポンド(約615万円)から。

英国では来年1月からブランド変更が実施され、新たに「03」のバッジを付けたモデルが出荷される。それまではファンキーキャットと呼ばれ続けるが、長城汽車は取材に対し、ディーラーのブランディングやマーケティング活動に直ちに変更はないとしている。

一方、ウェイ03(旧:コーヒー02)は2024年に一部の欧州市場で発売され、翌年には「少なくとももう1車種」発売される予定だという。

長城汽車は、ウェイとオラは別ブランドであるが、「先進運転支援システム、卓越したデザイン、卓越した内装材の質感とNVH、優れた耐久性、ユーロNCAP衝突テストで5つ星評価を複数獲得した妥協のない安全性」といった共通点によりまとまっていると述べた。

今回のブランド再編によって顧客体験がよりシンプルに、「さらに楽しく」なるとし、その結果、クルマのリセールバリューが高くなると示唆した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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