中国製の小さな「猫」 大型バッテリー搭載で航続距離418kmに オラ・ファンキーキャット

公開 : 2023.10.11 06:25

・中国の長城汽車による小型EV、ファンキーキャットに大型バッテリーが追加導入。
・63kWhバッテリーで航続距離は418kmに向上。英国価格は600万円以上に。
・充実装備で欧州ライバル勢との競争力を強化。

長城汽車のEVに大型EV追加

中国の長城汽車が欧州向けに販売している小型EV、オラ・ファンキーキャットに大型バッテリーが追加された。

標準のファンキーキャットは48kWhのバッテリーを搭載し、航続距離は310kmとされているが、今回新たに63kWhのバッテリーが設定され、WLTPテストサイクルによる航続距離は418kmとなる。

オラ・ファンキーキャット
オラ・ファンキーキャット

63kWh仕様の初期限定モデル「ファースト・エディション+」の英国価格は3万3795ポンド(約615万円)から。英国では50台限定で、10月12日から受注開始予定だ。

シートヒーター、ベンチレーション、マッサージ機能付きフロントシートのほか、パノラマ・サンルーフ、ステアリングホイール・ヒーター、パーキングアシストなどの装備も追加される。

ファンキーキャットは長城汽車のEV専用ブランド、オラ(欧拉、ORA)から2018年に「好猫」として中国で発売された。欧州では昨年秋にファースト・エディションが発売されている。

アダプティブ・クルーズコントロール、360度カメラ、LEDヘッドライト、18インチのアルミホイール、スマオートフォン用のワイヤレス充電器、有線スマートフォン・ミラーリング機能などが全車に標準装備される。

ボディカラーとしてはグリーン、ブラック、レッド、グレーの4色が用意され、それぞれツートーンカラーも選択できる。

今回の63kWh仕様に続き、航続距離336kmの58kWhバッテリーもいずれ導入される予定だ。

全車、CCS急速充電器から80kWの充電が可能で、6.6kWの単相および三相11kWのAC充電が標準装備されている。

モーターをフロントアクスルに搭載する前輪駆動方式を採用し、オラはこのドライブトレイン構成がウェット路面の多い英国での人気を高めると期待している。

モーターは最高出力171psと最大トルク25.4kg-mを発生し、0-48km/h加速3.8秒、0-100km/h加速8.5秒、最高速度は159km/hに達する。

ファンキーキャットのボディサイズは、全長4235mm、全幅1825mm、全高1596mmで、フォルクスワーゲンID.3とほぼ同じ大きさである。

長城汽車は最終的に、英国でファンキーキャットを年間5万台販売することを目標としている。来年には新たにSUVを導入し、2車種によるラインナップを構築する計画だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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