ミニ・クーパーD / クーパーSD 3ドア

公開 : 2016.06.10 23:50  更新 : 2017.05.29 19:14

■どんなクルマ?

ミニに新型ディーゼル・エンジンが搭載された。2016年4月に発売されたのは、ミニ・クーパーD 3ドア、ミニ・クーパーSD 3ドア、ミニ・クーパーD 5ドア、ミニ・クーパーSD 5ドア、それにミニ・クーパーDクラブマンとミニ・クーパーSDクラブマン。多岐にわたる。従来からのディーゼル・モデル、ミニクロスオーバーおよびミニペースマンのエンジンには変更がなく、販売が継続される。ミニのラインナップにおけるディーゼル・エンジン搭載モデルは10を数えるようになった。

新しいディーゼル・エンジンは、大きくわけて2つ。1.5ℓ3気筒と、2ℓ4気筒だ。気筒あたり500ccのモジュラー・ユニットとして開発されている。これは最新のガソリン・エンジンと同じ考えによるもの。ミニファンとして覚えておかなくてはならないのは、サブネーム「D」は3気筒、「SD」は4気筒を意味するのは3ドアと5ドアの場合ということだ。クラブマンでは「D」も「SD」もともに2ℓ4気筒。前者が最高出力150ps(110kW)、最大トルク33.7kg-mであるのに対して、後者は190ps(140kW)、40.8kg-mとパワフル。つまり出力の違いなのである。

これらのディーゼル・エンジン、乗っての印象は、ひとことでいうと、洗練性がぐっと向上した。(3気筒は今回が初となるため)4気筒を従来のものと比較すると、エンジン・ルームからの騒音が抑えられているのが特徴的だ。具体的には、従来のディーゼル・ユニットに対して、バランスシャフトを搭載することで振動を抑え、補記類の駆動ベルトまわりに遮音カバーを設けたことが特筆点だという。最高出力は3ドアと5ドアの場合、「D」が116ps(85kW)、最大トルクが27.5kg-m、「SD」が170ps(125kW)、36.7kg-mとなっている。クロスオーバーのエンジンでは「D」が最高出力が112ps(85kW)で最大トルクは同一、「SD」では143ps(105kW)で31.1kg-m。つまりとりわけ後者では数値的にだいぶパワフルになっている。

昨今は日本の担当省がなにか問題が発覚したときのことを恐れて、転ばぬ先の杖とばかりに、ディーゼル輸入車の許認可を(めったやたらに)厳しくしているという話をほかから聞く。メーカー担当者の苦労はひとなみではないとか。でもそんな審査をパスして輸入がはじまった新世代ディーゼル搭載のミニを体験すると、乗らないでいてはもったいないパワーユニットだったという感を強くする。

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