【ボディが伸縮】アウディ・スカイ・スフィア 次世代コンセプト公開 自動運転EVの未来

公開 : 2021.08.12 06:05  更新 : 2021.09.06 04:50

レベル4の自動運転技術を搭載し、未来の電動スポーツカーの姿を示す「スカイ・スフィア」が公開されました。

グランドツーリングの再定義

text:James Attwood(ジェームズ・アトウッド)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

アウディは、未来の電動スポーツカーを示唆するスカイ・スフィア・コンセプトを発表した。

カリフォルニア州ペブルビーチで開催されたモントレー・カー・ウィークで公開されたスカイ・スフィアは、アウディが今後発表する3つの「スフィア」コンセプトのうちの1台目だ。

アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト
アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト    アウディ

A8の後継モデルを予告するグランド・スフィアは9月のミュンヘンモーターショーで、アーバン・スフィアは2022年に登場する予定だ。今回公開されたスカイ・スフィアは、EVの2ドア・コンバーチブルで、レベル4の自動運転システムをベースに開発された。

コンセプトの開発を主導したのは、マリブにあるアウディのデザインスタジオの責任者であるガエル・ブジンだ。同氏は、このコンセプトが「グランドツーリングの再定義」のためにデザインされたと述べている。

ホイールベースの可変機構を採用しており、ボディを延長・縮小することで、高級グランドツアラーとスポーツカーという2つのドライビング・エクスペリエンスを提供する。

伸縮機構を備えたボディ

デザイン作業の大部分はデジタルで行われた。

スカイ・スフィアは完全EVとして設計されているが、伝統的なグランドツーリングカーを彷彿とさせる長いボンネットを持っている。これについてブジンは、「クラシックな威厳を加えるため」と述べている。

アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト
アウディ・スカイ・スフィア・コンセプト    アウディ

「電動パワートレインは自由度が高いので、いろいろなことに挑戦できますが、今回はあえてそうしませんでした」

スカイ・スフィアのサイズとプロポーションの主なベースとなったのは、アウトウニオンが1930年代後半に生産していたホルヒ853だ。

レトロ感を残しつながらもデザインは先進的で、アウディの次世代デザイン言語「プログレッシブ・ラグジュアリー」を忠実に再現している。

シングルフレームグリルを引き続き採用し、その表面にはウィンカーなどを表示できる白色LEDが備わっている。また、リアにもLEDパネルが配置されている。

従来の「エンジンルーム」には、充電器やコンバーターなどの電気駆動部品が収納され、トランクにはゴルフバッグが2個入るように設計されている。オーバーハングが短く、4輪は可能な限りボディの四隅に配置されている。

全長は、ボディを伸ばした状態で5190mm。23インチの大型ホイールを装着し、重量は約1800kgとされている。

スポーツモードでは、ホイールベースを4940mmに短縮し、地上高を10mm下げることで、より魅力的なドライビング・エクスペリエンスを提供する。ボディの伸縮は、Aピラーより前の部分で行う仕組み。

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